貴金属市況:11日のNY市場において、金は上昇
金:1836.94ドル(+1.5)<+0.08%>
銀:27.63ドル(+0.32)<+1.17%>
プラチナ:1236.189ドル(-10.73)<-0.86%>
パラジウム:2937.23ドル(-22.85)<-0.77%>
米国時間11日のNY市場において、金は上昇しました。
アメリカの金利上昇により一旦は金が売られましたが、ドル安になったことで、ドル建てで取引されている金の割安感により買いが入りました。また世界的に株安となったことも金の下値を支えることになりました。市場は今、米国時間の12日に発表されるアメリカの消費者物価指数に注目しています。
金相場は高値を維持していますが、まだ重要な抵抗線である1850ドルを超えられていない状態です。この状態が続くと値下がりに転じる可能性があります。現在金相場はアメリカの金利やドルの動きに影響されています。米利回り上昇が続いた場合は、たとえリスクオフとなっていても金価格が下落する可能性があります。
市場では、米消費者物価指数に注目が集まっています。もしこの内容が強いものとなれば、インフレ懸念が起こり、FRBの動きも変わって来ると思われます。また、投資家の金のETF売りも止まってきており、金相場が下がりにくくなっています。
パラジウムは、ロシア、ノリリスク鉱山の漏水事故による供給不足が解消されたにもかかわらず、高値を維持し続けています。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、パラジウムが日本円換算でグラム1万円を超える高値圏を維持していますので、パラジウムを多量に含むものであれば、売却のタイミングと考えますが、金を多量に含むものであれば、今は上げ基調ですので、もうしばらく値を切り上げてきてからでもいいかと考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。