貴金属市況:11日のNY市場において、金は上昇、パラジウムは小幅安
2021.08.12 貴金属市況
金:1751.404ドル(+22.69)<+1.31%>
銀:23.575ドル(+0.25)<+1.09%>
プラチナ:1020.784ドル(+25.59)<+2.57%>
パラジウム:2635.91ドル(-4.94)<-0.19%>
米国時間11日のNY市場において、金は上昇、パラジウムは小幅安となりました。7月のアメリカの消費者物価指数(CPI)が市場の予想範囲内の内容だったため、FRBによるテーパリング(量的緩和縮小)の早期実施への懸念が弱まったことが背景にあります。
しかし、実際のCPI上昇率は依然として高いですので、FRBの「インフレ率上昇は一時的」という見方に過度に信頼をおいているように思われます。
長期的にはいずれインフレ懸念が本格化してくれば、それが上げ要因となってくると考えられますが、しばらくはテーパリング(金融緩和縮小)の動きが貴金属価格を圧迫する要因になると考えられます。
パラジウムは、ロシア、ノリリスク鉱山の漏水事故による供給不足が解消されたにもかかわらず、高値を維持し続けています。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、パラジウムが多いものは売却のタイミングですが、金・銀を多く含むものはもう少し値を戻してからにされた方がいいかと考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。