貴金属市況:28日のNY市場において、貴金属は全て上昇
金:1798.69ドル(+2)<+0.11%>
銀:24.1ドル(+0.06)<+0.24%>
プラチナ:1018.74ドル(+8.27)<+0.82%>
パラジウム:1992.17ドル(+28.26)<+1.44%>
米国時間28日のNY市場において、貴金属は全て上昇しました。金相場は米ドルの軟化に支えられる形となり、1785ドルのサポートラインを維持しました。米ドルは対主要通貨で0.6ほど下落し、1か月ぶりの低水準となりました。これによりアメリカ以外の国では金は割安となりました。
金価格は、現在かろうじて重要ポイントである1785ドルを維持していますが、これを割り込んで節目の1775ドルを割り、1760ドルも割り込んでくるようですと一段安となる可能性が出てきます。まだ金のETFに買いがあまり入っていないこともあり、上値は限定的で、下方面への圧力が強くなってくることも十分考えられます。
市場は来月2、3日のFOMCに注目しており、今後の利上げのタイミングが焦点となってくると予想されます。
現在のエネルギー価格を中心としたインフレは、供給サイドの問題からくるもので、需要はそれほど減退していませんので、金価格に反映されていないようです。
金は、長期的にはいずれインフレ懸念が本格化してくれば、それがより大きな上げ要因となってくると考えられますが、しばらくはテーパリング(金融緩和縮小)と利上げの動きが貴金属価格全般を圧迫する要因になると考えられます。
パラジウムも大きく値を落としていますので、歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、金・銀・パラジウムがもう少し値を戻してからにされた方がいいかと考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。