貴金属市況:23日のNY市場において、貴金属は全て上昇
金:1807.91ドル(+4.51)<+0.25%>
銀:22.89ドル(+0.12)<+0.52%>
プラチナ:972.682ドル(+7.87)<+0.82%>
パラジウム:1947.164ドル(+65.44)<+3.48%>
米国時間23日のNY市場は、貴金属は全て上昇しました。金を中心とする貴金属相場は、クリスマス休暇の中、薄商いではありましたが続伸いたしました。11月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比で5.7%上昇し、伸び率は1982年7月以来、約39年ぶりの高水準となりました。インフレの高止まりを受けて金相場は上向きとなりました。
ただ、オミクロン株の感染後の重症化リスクに関して南アフリカやイギリスの研究者から安心とされる発表がなされたことは安全資産としての金の上値を抑える要因となりました。
金は再度、重要なレジスタンスラインの1790~1795ドルのゾーンを超え終値で1800ドルを保ちました。ただ、まだテクニカル的には日足で三尊(ヘッドアンドショルダー)の形を作り、下落に向かう可能性は否定できませんので、要注意と考えます。
また、新たな新型コロナウイルスの情報などにより、昨年3月のようなコロナショックでの株式の暴落のようになってくるようですと、すべての資産に現金化の売りの可能性が懸念され、市場はより混乱すると思われます。
今後、金を中心とする貴金属価格の上昇は、インフレ高進による実質金利の低下が鍵となりそうです。実質金利の低下が貴金属価格の下支えとなる可能性は十分にあると考えます。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、金・銀・パラジウムがもう少し値を戻してからにされた方がいいかと考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。