貴金属市況:4日のNY市場において、金・銀は小幅上昇、パラジウムは下落
金:1807.494ドル(+3.09)<+0.17%>
銀:22.48ドル(+0.09)<+0.38%>
プラチナ:1024.058ドル(-9.32)<-0.9%>
パラジウム:2284.87ドル(-40.35)<-1.74%>
米国時間4日のNY市場において、金・銀は小幅上昇、パラジウムは下落ました。この日の金相場の値動きは荒かったのですが、最終的には元値に戻る展開となりました。米雇用統計が予想よりも良い内容だったことを受けてインフレ圧力が強まり、米ドル高と米国債金利上昇が抑制されたことが金価格の下落を防いだと考えられます。
金は、1800ドルを維持していますが、現在の政治と経済的な背景からは予測が難しい局面です。
金ETF、特に世界最大の金上場投資信託であるSPDRゴールドトラストに買いが入り、その保有高は昨年8月中旬以来の高水準となっていますが、利上げ織り込みなどの条件が揃うまでは、本格的な上げ基調にはなりにくいと思われます。
FRBが今年5回の利上げをする可能性が目先の金価格の上値を抑えていますが、利上げまでには織り込まれる可能性が高いと考えます。また、インフレ高進による実質金利の低下も鍵となりそうです。実質金利の低下が貴金属価格の下支えとなる可能性は非常に大きいと考えます。
ただ今後、新たな新型コロナウイルスの情報などにより、2020年3月のようなコロナショックでの株式の暴落のようになってくるようですと、すべての資産に現金化の売りの可能性が懸念され、市場はより混乱すると思われます。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、円安も手伝って金・パラジウムが値を戻し、特にパラジウムは中国の自動車生産の回復やロシア・ウクライナ情勢などが原因となり急上昇していますので、良い時期と考えます。パラジウムは1月の上昇率で24.6%を示しました。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。