金：1966.59ドル（＋13.16）＜＋0.67％＞
銀：25.346ドル（＋0.27）＜＋1.08％＞
プラチナ：965.425ドル（－11.32）＜－1.16％＞
パラジウム：2325.735ドル（－106.43）＜－4.38％＞

米国時間12日のNY市場において、金・銀は上昇、パラジウムは下落しました。金相場は、3月の米消費者物価指数（CPI）を受けて、FRBが長期にわたり積極的に金融引き締めを行うとの見方が後退し、金は一時1％超上昇しました。3月のアメリカのCPIは上昇したものの、市場関係者の予想よりも低かったために米10年債利回りは低下しました。
金相場は上昇基調が明確になりつつあります。昨日の終値でも1960ドルを超えてきたため、これが維持されると本格的な上昇につながる可能性が高くなってきました。あとは2000ドルを超えて米ドルベースでの市場最高値を更新できるかが長い上昇を続けられるかの鍵となります。
今回の世界的なインフレは供給や輸送の問題が多いため、ウクライナでの戦闘によるロシアへの制裁も合わさり、そう簡単には沈静化しそうにないと思われます。世界中で物価が値上がりしていますので、これにさらなる紛争、災害リスクが加わってくるとより激しくなることが予想されます。
また、過去のアメリカFRBによる利上げ後の金価格を見てみると、実際に利上げが行われた後には上昇を示していますので、今回のように供給サイドの問題によるインフレが加わると長期的な上昇を続けると予想されます。
現在、金ETF、特に世界最大の金上場投資信託であるSPDRゴールドトラストに買いが入り、その保有高は1070.53トンと2021年3月以来の高水準となっていますので、徐々に投資家の資金が金市場に流れ始めています。1950ドル付近のゾーンを明確に超え、上昇を見せてくるようですと、一層の買いが入ってくることが予想されます。
ただ今後、新たな新型コロナウイルスの情報などにより、2020年3月のようなコロナショックでの株式の暴落のようになってくるようですと、すべての資産に現金化の売りの可能性が懸念され、市場はより混乱すると思われます。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、ウクライナ情勢に加え円安も手伝って金・パラジウムが値を戻し、特にパラジウムは中国の自動車生産の回復も加わり、急上昇していますので、良い時期と考えます。