貴金属市況:26日のNY市場において、金は下落、パラジウム・銀は上昇
金:1850.024ドル(-2.81)<-0.15%>
銀:21.991ドル(+0.02)<+0.1%>
プラチナ:949.91ドル(+6.26)<+0.66%>
パラジウム:2014.148ドル(+8.13)<+0.41%>
米国時間26日のNY市場において、金は下落、パラジウム・銀は上昇しました。金相場は、FRBの積極的な金融引き締めの姿勢を反映して売られました。金の投資妙味は低下し、株高も重石となった様子です。
金相場は膠着状態となっています。投資家はFRBの引き締め姿勢が強まることを懸念しています。今後はインフレ率を加味した実質金利を見ていくことも肝要となってきます。1850ドルはかろうじて維持していますが、これを明確に割ってくるようですと下げ圧力が強まると考えます。
長期的には今回の世界的なインフレは供給や輸送の問題が多いため、ウクライナでの戦闘によるロシアへの制裁も合わさり、そう簡単には沈静化しそうにないと思われます。世界中で物価が値上がりしていますので、これにさらなる紛争、災害リスクが加わってくるとより激しくなることが予想されます。
また、過去のアメリカFRBによる利上げ後の金価格を見てみると、実際に利上げが行われた後には上昇を示していますので、今回のように供給サイドの問題によるインフレが加わると長期的な上昇を続けると予想されます。
ただ今後、新たな新型コロナウイルスの情報などにより、2020年3月のようなコロナショックでの株式の暴落のようになってくるようですと、すべての資産に現金化の売りの可能性が懸念され、市場はより混乱すると思われます。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、ウクライナ情勢に加え円安も手伝って金・パラジウムが値を戻し、特にパラジウムは中国の自動車生産の回復も加わり、再度上昇していますので、良い時期と考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。