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貴金属市況:5日のNY市場において、貴金属は全て下落

                               
2022.10.06  貴金属市況

金:1715.494ドル(-10.75)<-0.62%>
銀:20.7ドル(-0.41)<-1.94%>
プラチナ:918.478ドル(-11.51)<-1.24%>
パラジウム:2247.465ドル(-68.57)<-2.96%>

 

米国時間5日のNY市場において、貴金属は全て下落しました。
金相場は米民間雇用サービス会社ADPがこの日発表した9月の全米雇用報告を受けて米ドル高、米国債利回りの上昇が進み10ドル以上の下げとなりました。この前米雇用報告によれば、非農業部門の就業者数が前月比20万8000人増加し、労働市場の逼迫が続いていることが示されました。
金・銀は買われ過ぎとなっており、今は調整しやすい状況となっています。1680ドルのサポートラインか節目の1700ドルで折り返してそのまま1750ドルあたりまで順調に超えていけば本格的な上昇トレンドにつながると考えます。
これからの中長期的な展開としては、FRBによる引き締め政策がどれだけ織り込まれていくかが鍵となると考えます。長期的には今回の世界的なインフレは供給や輸送の問題が多いため、ウクライナでの戦闘によるロシアへの制裁も合わさり、そう簡単には沈静化しそうにないと思われます。世界中で物価が値上がりしていますので、これにさらなる紛争、災害リスク等が加わってくるとより激しくなることが予想されます。インフレによる実質金利の低下が金相場の本格的な上昇を後押しすると考えます。インフレ、物価上昇に関しては、アメリカでの食品工場での不審な火災が数多く起こっていることなど不確定な要素も考慮しなければいけなくなってきています。
また、過去のアメリカFRBによる利上げ後の金価格を見てみると、実際に利上げが行われた後には上昇を示していますので、今回のように供給サイドの問題によるインフレが加わると長期的には上昇を続けると予想されます。
ただ今後、新たな新型コロナウイルスの情報などにより、2020年3月のようなコロナショックでの株式の暴落のようになってくるようですと、すべての資産に現金化の売りの可能性が懸念され、市場はより混乱すると思われます。
歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、ウクライナ情勢に加え円安も手伝って金・パラジウムが値を戻し、特にパラジウムはロシア産が多いことから再度上昇していますので、良い時期と考えます。

 
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。