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貴金属市況:13日のNY市場において、中東情勢緊迫化で金が急騰、プラチナは急落

                               
2025.06.16  貴金属市況

金:3448.91ドル(+78.91)<+2.34%>
銀:36.35ドル(+0.06)<+0.17%>
プラチナ:1251.26ドル(-38.60)<-2.99%>
パラジウム:1039.44ドル(-11.90)<-1.13%>
米国時間13日のニューヨーク市場において、貴金属相場は中東情勢の急激な悪化により金が急騰する一方、プラチナが大幅に下落するという明暗が分かれる展開となりました。
これまで2週間にわたって急騰していたプラチナと銀は前週から調整局面に入り、今度は金が安全資産としての買いを集める主役となりました。
金相場は中東情勢の緊迫化が最大の押し上げ要因となりました。米国とイランの核協議に暗雲が漂う中、13日金曜日にイスラエルがイランの核施設とミサイル工場を攻撃し、多数の軍事指揮官を殺害したと発表しました。この攻撃を受けて金価格は3380ドルから一時3446ドルまで急騰し、WTI原油も68.50ドルから77.50ドルまで上昇しました。
週末にかけても両国間の攻撃が続いており、イランのイスラエルに対する報復攻撃とそれに対するイスラエルの再報復により、双方によるロケット爆撃がエスカレートしています。これにより15日に予定されていた米国とイランの核協議は中止となり、ほぼ全面戦争と言える状況となっています。
金相場の週間終値は3430ドルの高値圏となり、米ドル建て金価格として史上最高値を更新しました。円建て金価格も金曜日には従来の史上最高値(5月8日の15757円)を大きく上回り、15991円の新高値を記録しました。
今回の「有事」相場で注目されるのは、従来の「有事の米ドル買い」が目立たなかったことです。これは近年の「米ドル離れ」による米ドルの信認低下の現れとの見方もあり、安全資産としての金への資金流入が加速する要因となっています。
プラチナ相場は一転して急落しました。地政学的リスクの高まりにより、投資家がリスク資産から安全資産へと資金を移す動きが広がり、プラチナは6%を超える大幅下落となりました。これまでの急騰が主にレバレッジを利用した「トレンド追従」取引に支えられていたことが、リスク回避の動きで明らかになりました。
主要金融機関の見通しでは、UBS(スイス銀行大手)が金価格の3500ドル再試しを予想し、バンク・オブ・アメリカは今後12か月で4000ドルに達する可能性を指摘しています。ゴールドマン・サックスも構造的に強い中央銀行の買いにより、2025年末に3700ドル、2026年半ばに4000ドルとの予測を維持しています。
欧州中央銀行のデータによると、金は現在、世界の公式準備資産の約20%を占め、中央銀行保有資産において米ドルに次ぐ第2位となり、ユーロを上回っています。これは過去10年間の平均配分約14%から大幅に増加しています。
週明けの取引では、中東情勢の更なる悪化が懸念される中、金の続騰と株式市場の下落圧力が継続する可能性があります。月曜日朝の取引では、金は前週終値の3433ドルから3450ドルまで上昇し、米ドル・円相場も144円から144.60円へと円安が進行しています。この結果、円建て金価格は16046円の新高値を更新し、16000円を突破しました。

 
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。