貴金属市況:9日のNY市場において、金は小幅反発も銀は調整続く
金:3314.84ドル(+23.84)<+0.72%>
銀:36.35ドル(-0.82)<-2.21%>
プラチナ:1350.89ドル(+6.89)<+0.51%>
パラジウム:1114.18ドル(+1.68)<+0.15%>
9日のNY市場は、金が小幅反発する一方で銀は調整が続いた。NY金先物中心限月8月限は前日比4.1ドル高の3321.0ドルで引けた。トランプ米大統領が8日に輸入銅に対して50%の関税を課す考えを示したことを受け、米高関税政策が再びインフレを招くとの懸念から外国為替市場でドル指数が上昇し、金の売りが先行して一時3290.2ドルの安値を付ける場面があった。しかしその後、ドル高が一服したことや米財務省が実施した10年債入札が堅調な需要を集めたことで米長期金利が低下したことから金の買い戻しが入りプラスサイドに回復した。
金は3300ドルを挟んだ取引が続いており、前日の安値3282ドルから買い戻されて3300ドルを回復し、現在は3313ドル近辺まで戻している。3300ドル割れには根強い買いがあり、この水準が重要なサポートとして機能している。FOMC議事録では「wait and see」の姿勢が示されたが、市場への大きな影響は限定的だった。ただし、利下げを強く主張するメンバーが2人(Waller and Bowman)いることが明記されたものの、全体としては「急いで利下げする必要はなし」という見方に変わりはなかった。
銀は36.35ドル(-0.82ドル)と調整が続いており、前日の動きから反転していない。市場では大口のポジション調整とみられる売りが続いている。
プラチナは1350.89ドル(+6.89ドル)と上昇した。トランプ大統領の銅への50%関税発表により、貴金属で最も影響を受けたのはプラチナのようだ。Nymex Oct のEFPが5/10から26/32へと大きく上昇し、Nymexが大きく買われた。しかしそれに対してLoco London/Zurichのスポットは下がっており、結果的にSpotとFuturesが大きく乖離している。これはSpot買いFuture売りで、London/ZurichからNYへ現物を動かす動きに繋がり、その結果、Loco London/Zurichのメタルがタイトになってリースレートが上昇する動きとなった。実際、これまで徐々に落ち着いてきていたリースレートが再び5%ほど上昇しており、まだスポット価格は上昇していないが、結果的に価格上昇圧力になると考えられる。
パラジウムは1114.18ドル(+1.68ドル)と小幅上昇した。
ETF動向では、世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は9日時点で前日比0.86トン増の947.37トンとなった。また、同ETFの現物保有量は2024年12月末と比べ74.85トン増加している。
今後の関税政策の展開や米長期金利の動向、そして3300ドル水準での金の動向に注目が集まる。プラチナについては、供給タイト感が価格上昇圧力として作用する可能性がある。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






