貴金属市況:31日のNY市場において、金は利下げ期待後退で頭重く小幅続落
金:3291.10ドル(-11.00)<-0.33%>
銀:36.75ドル(-0.44)<-1.19%>
プラチナ:1303.45ドル(-18.55)<-1.40%>
パラジウム:1209.75ドル(-10.25)<-0.84%>
31日のNY貴金属市場では、金価格が頭の重い状況で推移しました。前日のFOMC(連邦公開市場委員会)決定とパウエル議長記者会見を受けて早期利下げ期待が後退し、ドルが堅調に推移したことが金価格の重石となりました。各金属の価格は日本時間15時15分現在の値となっています。
金価格は3291.10ドルで前日比11.00ドル(0.33%)の小幅続落となりました。外部参考資料によれば、NY金先物中心限月12月限は前日比4.2ドル安の3348.6ドルとなっています。前日早朝のパウエル議長記者会見直後には3267ドルの安値をつけた後、いったん3310ドル超えまで戻しましたが、その後のロンドン・NY時間帯では再びじわじわと下落し、現在の水準に落ち着いています。
この背景には、ドルインデックスがこの時間帯に再び上昇してきたことがあります。前日のFOMC政策金利据え置き決定とパウエル議長の慎重な発言により、9月の早期利下げ期待が後退し、ドル買い圧力が継続しています。
市場の関心は本日夜に発表予定の雇用統計に移っています。非農業部門雇用者数(NFP)の市場予想は10.4万人増と、6月の14.7万人増からは減速が予想されています。失業率については6月の4.1%から4.2%への上昇が見込まれています。これらの数字が予想通り、もしくはそれ以上の労働市場の減速を示す結果となれば、9月利下げへの期待が再び膨らむことになり、FOMC後の流れとは逆方向にドル売り・金買いに振れる可能性があります。
一方で、雇用統計が予想に反して強い数字となった場合は、さらなるドル買い・金売りとなり、金価格は3200ドルレンジの下値を試す展開になる可能性もあります。ただし、その場合はさらなる円安進行により、円建て金価格は大幅な下落は期待できないでしょう。
円建て金価格については、前日もドル建てでは下落したものの、朝の安値15691円から一時15998円と相当な上昇を見せ、現在は15941円で推移しています。ドル円の動向が円建て金価格に大きな影響を与える状況が続いています。
銀価格は36.75ドルで前日比0.44ドル(1.19%)下落しました。金価格の軟調さに連れて売られる展開となり、貴金属全体の調整局面を反映した動きとなりました。
プラチナ価格は1303.45ドルで前日比18.55ドル(1.40%)下落しました。前日に「高止まり」と記載していたリースレートですが、5%程度緩和されました。この背景は明確ではありませんが、ある程度のリクイディティがロンドン・チューリッヒ市場に戻ってきたことを示しています。詳細が判明次第、今後のレポートで報告予定です。
パラジウム価格は1209.75ドルで前日比10.25ドル(0.84%)下落しました。他の貴金属と同様に調整局面に入っており、全体的な売り圧力を受けた格好となりました。
SPDR金ETFの現物保有量は、31日時点で前日比0.86トン減の954.51トンとなりました。連日の資金流出が続いており、投資家の金離れが継続していることを示す数字となっています。
市場全体としては、FOMC決定を受けた早期利下げ期待の後退により、安全資産である金からの資金流出圧力が継続していることが特徴的です。しかし、3300ドル割れの重要な水準では依然として現物需要による下値支持が期待される状況にあります。
プラチナについては、価格は下落したもののリースレートの緩和が見られたことで、需給環境に若干の変化が生じている可能性があります。今後の動向を注視する必要があります。
本日夜の雇用統計の結果が、今後の金価格の方向性を決定する重要な指標となります。労働市場の減速が確認されれば金価格の反発要因となり、逆に堅調な結果であればさらなる調整圧力となる可能性があります。3200-3400ドルのレンジを再びブレイクするような動きになるかどうか、注目が集まります。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






