貴金属市況:20日のNY市場において、金は大幅続伸で約1か月ぶり高値、FOMC議事録とジャクソンホール会議が焦点
金:3348.01ドル(+24.49)<+0.74%>
銀:37.93ドル(-0.12)<-0.32%>
プラチナ:1343.85ドル(+31.13)<+2.37%>
パラジウム:1118.66ドル(+16.11)<+1.46%>
20日のNY貴金属市場では、金価格が大幅続伸し約1か月ぶりの高値を記録しました。
金価格について、NY金先物中心限月8月限は前営業日比48.1ドル高の3406.4ドルとなりました。米長期金利の低下や外国為替市場でドル指数が下落したことを受けて買い優勢の展開となりました。
前日に公開された7月のFOMC(連邦公開市場委員会)議事録では、インフレと雇用問題に対する連邦準備制度理事会(FRB)理事の見解が明らかになりました。最も注目された点は、大部分の理事がインフレ問題を雇用問題よりも重要視し、利下げに慎重な態度を示したことです。
議事録によると、大部分の理事はインフレ問題を最重要課題として位置づけ、利下げに慎重な姿勢を示しました。一方、何人かの理事はインフレと雇用問題がほぼバランスしているとの見解を示し、2人の理事は雇用リスクの方が大きいとして利下げに投票しました。市場は議事録の内容に対して特に大きな反応は示しませんでした。
金価格は前日の下落分を取り戻し、3350ドルを超える水準まで上昇しました。5月以降続いている3300-3400ドルのレンジから抜け出せない状況が続いていましたが、今回の上昇により上値を試す展開となりました。
今日から開始されるジャクソンホール経済政策シンポジウムでのパウエル議長の発言に注目が集まっています。特に今後の金利政策に対する態度が焦点となります。トランプ政権からの強い利下げ圧力を受けている中で、パウエル議長が経済データ次第という従来の態度を維持するのか、それとも政権の意向に沿って利下げに融和的な姿勢を示すのかが市場の関心事となっています。
政治的要因として、トランプ大統領がクック連邦準備理事会理事に対して住宅ローン契約を巡る不正疑惑を理由に辞任を要求したことも、ドル指数の下落と金価格の上昇要因となりました。
銀価格は37.93ドルで前日比0.12ドル(0.32%)の小幅下落となりました。金の上昇に対して連動性が限定的でした。
プラチナ価格は1343.85ドルで前日比31.13ドル(2.37%)の大幅上昇となりました。金の上昇に連れる形で堅調な推移となりました。
パラジウム価格は1118.66ドルで前日比16.11ドル(1.46%)の上昇となりました。他の貴金属の上昇に追随する動きを見せました。
ETF動向では、世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量が21日時点で前日比3.44トン増の947.06トンとなりました。2024年12月末比では74.54トン増加しており、金価格の上昇局面で投資需要が拡大していることが確認されました。
市場参加者は、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言内容を固唾を飲んで見守っている状況です。これほどの利下げ圧力を政権から受けている中で、FRBがどのような金融政策スタンスを示すかが今後の金相場の方向性を決定する重要な要因となります。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






