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貴金属市況:5日のNY市場において、雇用統計ショックで金が史上最高値3653ドルまで急騰

                               
2025.09.08  貴金属市況

金:3587.27ドル(+33.98)<+0.96%>
銀:41.03ドル(+0.13)<+0.32%>
プラチナ:1379.35ドル(-7.08)<-0.51%>
パラジウム:1117.72ドル(-10.12)<-0.90%>

 

5日のNY貴金属市場では、8月雇用統計の衝撃的な結果を受けて金価格が史上最高値を大幅に更新しました。金価格は3587.27ドルで前日比33.98ドル(0.96%)の上昇となりましたが、取引中には3653.3ドルまで急騰し、新たな歴史的高値を記録しました。これは前週金曜日の引けから1週間で150ドル以上の上昇となる劇的な展開でした。
雇用統計発表前、金価格は3550ドル近辺で推移していましたが、発表された非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想の7万5000人増に対してわずか2万2000人増という極端に弱い数字となったことで、瞬間的にジャンプしました。また、失業率も前月の4.2%から4.3%に上昇し、約4年ぶりの高水準に達しました。
この雇用統計の結果により、9月のFOMCでの利下げがほぼ確実となりました。FedWatch Toolでは0.25%の利下げ確率が89%、0.5%の利下げ確率が11%となり、利下げ実施の可能性は100%に達しています。市場では、今回の弱い雇用データが9月17日のFOMC会合で大幅利下げの可能性を高めたと見なされており、今週も金価格の上値追いが続くと予想されます。
4月末から続いていた3200-3400ドルのレンジ相場が終了し、年後半に向けて新しい上昇相場が始まったと考えられます。火曜日に3500ドルを突破し、4月22日の歴史的高値3500.05ドルを上回ったことで新たな買いが市場に流入しました。木曜日には3578ドルまで歴史的高値を更新しましたが、その後利益確定売りが入り一時3510ドルまで下落したものの、戻りは早く、雇用統計発表時の急騰につながりました。
技術的には、金価格は3600ドルの重要な節目に接近しており、次の抵抗レベルは3615ドルに設定されています。20日移動平均線は3398ドル付近で上向きの勢いを強めており、価格はすべての移動平均線を大幅に上回って推移しています。サポートレベルは3546.70ドル、3534.45ドル、3522.80ドルとなっています。
外国為替市場では、雇用統計の結果を受けてドル指数が急落し、これが金価格の上昇を後押ししました。米ドルの弱さは、FRBの利下げ期待の高まりと政府の財政状況への懸念が背景にあります。国家債務が37兆ドルを超え、新たな法案により今後10年間で3.4兆ドルの債務増加が見込まれる中、米ドルの長期的な信頼性に疑問符が付いています。
円建て金価格も大幅に史上最高値を更新しました。雇用統計発表による円高にもかかわらず、円建て金価格は17048円まで上昇し、新たな高値を記録しました。税込み小売価格も前週の予想通り18000円を大きく超え、18691円と史上最高値となりました。金小売価格2万円の到達も現実味を帯びてきました。
日曜日に石破首相辞任のニュースが報じられ、月曜朝のオセアニア市場では円安が進行しました。ドル円は金曜日の引け値147.40レベルから1円円安の148.40レベルで寄り付いており、これにより円建て金価格はさらなる上昇圧力を受けています。日本の国内政治情勢の不安定化は、金価格そのものにはほとんど影響を与えないと考えられますが、円建て金価格の押し上げ要因として作用する可能性があります。
銀価格は41.03ドルで前日比0.13ドル(0.32%)の上昇となりました。40.50ドル以上の水準で堅調に推移しており、14年ぶりの高値圏での値固めが続いています。金価格の急騰に連動した動きとなりましたが、上昇幅は金に比べて限定的でした。
銀市場では、技術的な強さが維持されています。8月の月間上昇率は8.29%に達し、7月23日の数年ぶりの高値39.53ドルを明確に上抜けたことで、重要なブレイクアウトが確認されました。40ドルの心理的節目を突破したことで、従来の抵抗線39.50ドルが新たなサポートとして機能しています。
今後の上値目標として、41ドル、42ドルが設定されており、さらに上昇すれば2011年9月5日の高値43.40ドルが視野に入ってきます。下値については、39.50-39ドルゾーンが重要なサポートエリアとなっており、この水準への押し目では新たな買いが期待されます。
プラチナ価格は1379.35ドルで前日比7.08ドル(0.51%)の下落となりました。貴金属全体の上昇局面にありながらも、プラチナは相対的に出遅れた動きとなりました。しかし、構造的な供給不足は継続しており、3年連続の供給不足、中国と米国での旺盛な需要、南アフリカでの生産減少、ロシア産への制裁、自動車メーカーと宝飾業界からの需要増加などの要因は変わっていません。
パラジウム価格は1117.72ドルで前日比10.12ドル(0.90%)の下落となりました。金対パラジウムの価格比率は3を超える水準にあり、他の貴金属に比べて大きく出遅れた状況が続いています。ロシア産供給への懸念は継続しているものの、需要面での不透明感が価格の重石となっています。
今回の雇用統計ショックは、7月の雇用統計が市場に大きな混乱をもたらした記憶が新しい中での出来事でした。特に今回は、トランプ大統領の経済政策への批判材料ともなり得る内容であったため、政治的な影響も含めて市場の注目度が高まっていました。
地政学的リスクも金価格の支援材料となっています。東欧や中東での紛争解決に向けた交渉が行われているものの、大きな進展は見られていません。特にイランとの緊張関係は秋にかけて激化する可能性があり、安全資産としての金への需要は根強く続くと予想されます。
一方で、リスクとしては市場全体のパニック売りが挙げられます。極度の恐怖状態では、投資家は安全資産を含むすべての資産を売却する傾向があり、貴金属も例外ではありません。また、世界的な景気減速が進めば、プラチナやパラジウムなど工業用途に依存する金属の需要に影響を与える可能性があります。
今週の注目材料としては、PCE(個人消費支出)価格指数の発表があります。この数値が予想を上回れば市場の動揺を招き、米ドル高・貴金属安の展開もあり得ますが、予想通りの結果であれば金とその関連金属のさらなる上昇が期待されます。
貴金属市場全体としては、4月末から続いたレンジ相場が終了し、新たな上昇トレンドが始まったと考えられます。FRBの利下げ期待、米ドルの構造的な弱さ、地政学的リスクの継続、政府債務問題への懸念などが重なり、金価格は3600ドル、さらには3700ドルを目指す展開が予想されます。円建て金価格についても、国内政治情勢の不安定化と円安傾向が重なることで、さらなる史上最高値更新が見込まれる状況です。

 
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。