貴金属市況:6日のNY市場において、金3975.41ドル・円建て19211円の史上最高値更新、税込み小売価格21200円超えで全面高継続
金:3962.47ドル(+29.47)<+0.75%>
銀:48.44ドル(+0.01)<+0.02%>
プラチナ:1618.80ドル(+12.80)<+0.80%>
パラジウム:1326.84ドル(+58.84)<+4.64%>
6日のNY貴金属市場では、再び新高値更新祭りとなりました。金価格は日本時間15時15分現在3962.47ドルで前日比29.47ドル(0.75%)の上昇となっていますが、ドル建て金の史上最高値は3975.41ドルを記録しました。円建て金価格の高値は19211円となり、銀は14年ぶりの高値を48.76ドルに更新、プラチナも12年ぶりの高値を更新しています。
短期筋の利益確定売りをFOMO(Fear of Missing Out、取り残される恐怖)による買いが上回る状況が続いています。利益確定売りによる調整を期待する向きもありますが、今のところ意味のある調整が見られません。10ドル、20ドルの下げはあるものの、すぐに買い戻される展開となっています。4000ドル近い絶対値での10-20ドルの変動はほぼ誤差の範囲であり、意味のある調整としては最低でも100-200ドル程度の深さが必要ですが、そこまでの下げを待たずに買いが入ってきている状況です。
この勢いで推移すると、税込み小売価格は21200円を超える見通しです。初めて2万円を超えたのが9月29日でしたが、それからわずか一週間で1200円上昇したことになります。
特筆すべきは、6日の日中に小売価格が2回変更されるという異例の事態が発生したことです。朝9時発表の小売価格は20747円でしたが、日中の相場上昇により午後2時には21039円に引き上げられました。その時点での買取価格が20848円となったため、理論的には朝20747円で購入して午後20848円で売却すれば101円の利益が出るという計算になります。小売価格が一日の間にこのような変更が行われたのはおそらく初めての出来事でしょう。これは金価格の上昇の勢いがいかに強いかを示しています。
この上昇の勢いは簡単には止まりそうにない状況です。4000ドル到達も時間の問題と見られており、市場の想定よりも早いペースで上昇が続いています。4月から8月のようなレンジ相場にしばらく落ち着くことが期待されますが、現時点では買い圧力が非常に強い状態が継続しています。
年初来のパフォーマンス比較を見ると、貴金属の圧倒的な強さが明確になっています。金の上昇率は50%を超えましたが、銀は67%、プラチナは78%に達しています。これに対し、S&P500は11.2%、Nasdaqは14.91%、日経平均は23.38%(高市効果を含む)、ビットコインは25.34%となっており、貴金属が全ての主要資産クラスを大きく上回る成績を示しています。このパフォーマンス差を見れば、投資家がFOMO(取り残される恐怖)を感じるのも当然の状況です。
銀価格は48.44ドルで前日比0.01ドル(0.02%)のほぼ横ばいとなりましたが、取引時間中には48.76ドルの14年ぶり高値を記録しました。1980年と2011年の史上最高値である約50ドルへの到達が現実味を帯びてきています。
プラチナ価格は1618.80ドルで前日比12.80ドル(0.80%)の上昇となりました。年初来78%という驚異的な上昇率は、全ての主要商品の中でトップの成績となっています。17年間の長期保ち合いから抜け出したプラチナは、供給不足を背景に新たな強気相場を展開しています。
パラジウム価格は1326.84ドルで前日比58.84ドル(4.64%)の大幅上昇となりました。他の貴金属の上昇につられる形で反発が続いており、ロシア産供給への制裁懸念が下支えとなっています。
市場参加者の間では、現在の上昇ペースに対する懸念も出始めています。歴史的に見て、これほど急激な上昇が続くと調整局面が訪れる可能性が高まります。しかし、FOMO買いの強さを考慮すると、調整があっても限定的なものにとどまり、押し目買いが入る可能性が高いと見られています。
金ETFへの資金流入も続いており、特に欧米の投資家による購入が目立っています。機関投資家のポートフォリオへの組み入れもまだ初期段階にあると見られており、今後さらなる資金流入が期待されます。
中央銀行による金購入も継続しています。地政学的リスクの高まりと米ドルに対する懸念から、多くの中央銀行が金準備の拡大を継続しており、これが価格の下支え要因となっています。
日本国内では、税込み小売価格が21000円を超える水準となり、さらなる注目を集めています。9月29日に2万円を突破してから一週間で1200円上昇という急ピッチな上昇に、メディアの関心も高まっています。大手地金商でのスモールバー品切れ状態も続いており、個人投資家の買い意欲の強さが継続しています。
技術的には、金価格は明確な抵抗線なしに上昇を続けており、4000ドルが次の心理的節目となります。RSI(相対力指数)は過熱圏にありますが、強い上昇トレンドの中では過熱状態が長期間継続することもあり、必ずしも即座の調整を意味するものではありません。
下値については、3900ドルが最初のサポートレベルとなり、より深い調整があった場合でも3800ドル付近で強い買い支えが入ると予想されます。
市場全体としては、貴金属の圧倒的な強さが継続しており、特に金・銀・プラチナが揃って史上最高値圏で推移する展開となっています。年初来のパフォーマンスで株式やビットコインを大きく上回る成績は、安全資産への需要の強さと、フィアットマネーの価値減退への懸念を反映しています。
歯科治療で使用される金銀パラジウム合金をお持ちの方にとって、現在の価格水準は売却に絶好のタイミングです。金が史上最高値を更新し続け、小売価格も21000円を超える中、保有されている歯科金属の価値は極めて高くなっています。一日の中で小売価格が2回も変更されるほどの急激な上昇が続いている現状では、不要な歯科金属の売却には最適な機会となっています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






