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貴金属市況:9日のNY市場において、銀51.22ドルの史上最高値更新後に急落、リースレート異常事態でマーケット機能麻痺

                               
2025.10.10  貴金属市況

金:3989.70ドル(-47.91)<-1.19%>
銀:49.19ドル(+0.12)<+0.24%>
プラチナ:1643.90ドル(-15.35)<-0.92%>
パラジウム:1448.78ドル(-14.72)<-1.01%>

 

9日のNY貴金属市場では、銀相場が劇的な乱高下を演じました。金価格は日本時間15時15分現在3989.70ドルで前日比47.91ドル(1.19%)の下落となり、銀は49.19ドルで前日比0.12ドル(0.24%)の小幅上昇となりましたが、この数字からは想像もできないほどの激しい値動きが市場を襲いました。
この日の主役は間違いなく銀でした。49ドルを超えてじわじわと上昇していた銀価格は、夕方ロンドン時間帯に入る頃から異変が起きました。市場では銀のリースレート(貸出金利)が異常な水準に達しているとの情報が流れ始めました。t/n(トモローネクスト、翌日からスポット決済日までの短期貸借)が-20%で取引され、これはリースレート換算で24%に相当します。しかも借りることができればラッキーという状況で、ほとんど貸し手がいない状態となりました。
最終的にt/nは-100%でも取引されたとの情報があり、これは市場に現物の銀が枯渇していることを意味します。49.1ドルだった銀価格はこの情報を受けて急騰を開始し、心理的節目の50ドルを突破すると買いが加速し、最高値は51.22ドルまで上昇しました。これは1980年と2011年に記録した約50ドルの史上最高値を超える新記録となりました。
しかし、その後の展開はさらに驚きでした。翌朝のマーケットを見ると、銀価格は49ドルを割り込む水準まで急落していました。さらに驚くべきことに、銀のリースレートは1ヶ月物で39%、t/nは-150%まで取引されたという情報が入りました。
このリースレート水準は異常です。銀をショート(売り持ち)しているトレーダーは、このファイナンスコスト、つまりリースレートの負担に耐えなければなりません。39%ものコストを払ってショートポジションを維持することは、極めて不利な賭けとなります。
51ドルからの下げは、確実にロング(買い持ち)ポジションからの利益確定売りであり、新規のショート売りではないと見られます。このリースレート水準が続く限り、新たな売り圧力は出にくい状況です。
売り圧力が生じる可能性があるとすれば、銀食器などのスクラップが大量に市場に環流してくるケースですが、これも現在の銀不足を解決するには圧倒的に不足するでしょう。
一つの期待は、米国政府と税関が、銀は関税の対象ではないことを明確に宣言することです。そうなれば、現在COMEX倉庫に保管されている銀現物がロンドン市場に戻ってきて、Loco London silver(ロンドン受渡銀)の流動性が回復する可能性があります。しかし、状況が不透明なまま推移すれば、Loco London silverの需給逼迫は解消されず、高いリースレートが継続することになります。その場合、銀価格はさらに上昇する可能性が高いでしょう。
ただし、この日の市場の動きを見ると、マーケット自体の機能が麻痺している可能性があります。Loco London silverのビッド・アスク・スプレッド(売値と買値の差)は大幅に拡大しており、フォワード市場でもトレーダーたちは双方向の価格提示(two way quote)を行っていないと見られます。そのため、価格の動きが極端になりやすい状況です。このような前提でマーケットを見る必要があります。
金価格は3989.70ドルで前日比47.91ドル(1.19%)の下落となりましたが、依然として4000ドル目前の高水準を維持しています。銀の劇的な動きに比べれば、金市場は相対的に安定していました。
一方、日本国内では金買いフィーバーが続いています。「金の果実」ETFの金残高は約56トンに達しました。連日の歴史的高値更新にもかかわらず、ほぼ一方的に残高が増え続けています。これは日本の投資家の金買い意欲の強さを示しています。
さらに注目すべきは、大阪取引所(OSE)の金先物のプレミアムが異常な水準に達していることです。8時45分にオープンしたOSE金先物8月限は、296円のプレミアムで取引され、これはLoco London gold forward(ロンドン受渡金先物)より60ドルも高い状態です。
理論的には、円建てフォワード金を買ってOSE先物を売り、来年8月にキロバーを受け渡せば、1グラムあたり少なくとも250円程度の利益が得られる計算になります。1キログラムで25万円、10キログラムで250万円、100キログラムで2500万円、1000キログラムでは2億5000万円の利益となる計算です。ただし、実際にはトレーダーにはこの裁定取引を妨げる制約があるようです。
地金商の店頭には行列ができ、ETFは大いに買われ、先物も大いに買われています。日本の投資家が一斉に金を買い始めている状況が明確になっています。
プラチナ価格は1643.90ドルで前日比15.35ドル(0.92%)の下落となりましたが、依然として12年ぶりの高値圏を維持しています。
パラジウム価格は1448.78ドルで前日比14.72ドル(1.01%)の下落となりました。
銀市場の現在の状況は極めて異例です。リースレートが1ヶ月物で39%に達するという事態は、市場の深刻な現物不足を示しています。過去にも銀のリースレートが上昇する局面はありましたが、今回の水準は極端です。
技術的には、銀価格は51.22ドルの史上最高値を記録した後、激しい乱高下を経て49ドル台で落ち着きました。しかし、現物不足が解消されない限り、価格の上昇圧力は継続すると見られます。
下値については、50ドルが重要なサポートレベルとなります。心理的節目である50ドルを維持できるかどうかが今後の展開を左右するでしょう。一方、上値については、51.22ドルを超えれば新たな史上最高値更新となり、さらなる買いを誘発する可能性があります。
市場参加者の間では、銀市場の機能不全に対する懸念が高まっています。ビッド・アスク・スプレッドの拡大とフォワード市場の流動性低下は、取引を困難にし、価格変動を増幅させる要因となっています。
金市場については、日本の投資家の旺盛な買い需要が目立ちます。ETFの残高増加とOSE先物の異常なプレミアムは、日本市場特有の強気相場を示しています。円安と金価格上昇のダブル効果により、円建て金価格は極めて高い水準にありますが、それでも買い需要は衰えていません。
今後の焦点は、銀の現物不足がいつ解消されるかです。米国政府が銀の関税問題について明確な方針を示せば、COMEX倉庫の銀がロンドン市場に流入し、需給逼迫が緩和される可能性があります。しかし、それまでは高いリースレートと価格の乱高下が続く可能性が高いでしょう。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとって、現在は非常に有利な売却時期です。銀価格が史上最高値圏で推移し、金も4000ドル目前の高水準を維持している中、保有されている歯科金属の価値は極めて高くなっています。特に銀については、現物不足による異常なリースレート上昇が価格を押し上げており、今後の展開が不透明な状況では、高値での売却を検討する絶好の機会となっています。

 
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。