貴金属市況:24日のNY市場において、金は9週連続上昇後の調整局面で4050-4150ドルレンジ形成、4000ドルでの底値確認後に値固めの動き
金:4112.69ドル(-10.46)<-0.25%>
銀:48.63ドル(-0.30)<-0.61%>
プラチナ:1613.80ドル(+12.62)<+0.79%>
パラジウム:1436.50ドル(-5.47)<-0.38%>
24日のNY貴金属市場では、金価格が小幅な下落となり、レンジ相場での値固めの動きが継続しました。金価格は日本時間15時15分現在4112.69ドルで前日比10.46ドル(0.25%)の小幅下落となりました。銀は48.63ドルで前日比0.30ドル(0.61%)の下落、プラチナは1613.80ドルで前日比12.62ドル(0.79%)の上昇となりました。パラジウムは1436.50ドルで前日比5.47ドル(0.38%)の下落となりました。
金価格は9週間連続で上昇を続けた後、前週にようやく本格的な修正局面に入りました。10月21日に史上最高値である4381.21ドルをつけた後、急落が始まりました。翌22日には一時4003ドルまで下落し、その下落幅は約300ドル、下落率は6%を超える大きな調整となりました。
今年に入ってから、これほど大きな調整は初めてのことです。下落金額の幅を考えると、過去にも稀に見る規模の調整と言えます。そもそも4400ドル目前という絶対的な価格水準に達していたこと、そして年初からの上昇幅がほぼ1200ドルに達していたことを考えると、むしろこの調整は遅すぎたとも言えるかもしれません。
この調整の理由について、市場ではさまざまな分析が出ています。しかし、特に9月以降の大きな上昇に明確な単一の理由がなかったのと同様に、今回の調整にも特別な理由があるわけではありません。短期的な投機筋による利益確定の売りが引き金となり、それが他の短期筋や、含み益が比較的小さい買いポジションの売りを誘発したと見られています。
この表層部分での売りの連鎖により、金価格は約300ドル下落しましたが、4000ドルという心理的な節目で底値を確認しました。その後、週の後半は4050ドルから4150ドルの範囲内でのレンジ相場の動きとなりました。
この動きは、今年前半に見られたパターンとよく似ています。年初の2600ドルから4月末までの3500ドルへの上昇の後、5月初めには3200ドルまで下落しました。そしてその後、8月末までの間、3200ドルから3400ドルの範囲内でのレンジ相場が形成されました。
もし前回と同様のパターンが繰り返されるとすれば、上昇期間と同程度の期間、新しいレンジでの底値固めが続くことになります。9月からの急騰は約2か月間続きました。したがって、現在のレンジ相場も約2か月間続く可能性があります。ただし、前回と全く同じ期間になるとは限りませんが、少なくとも4050ドルから4150ドルでの値固めはある程度の期間続くと見られています。
市場では、この調整は健全な動きと受け止められています。短期的な投機筋が一掃されることで、市場が軽くなります。また、これまでの一方的な上昇相場で買い参入をためらっていた投資家にとっても、買いやすい水準となります。
前週の急落以降、金価格は比較的安定した動きを見せています。4000ドルという重要なサポートラインが確認されたことで、投資家心理も落ち着きを取り戻しつつあります。4050ドルから4150ドルのレンジは、短期的には上値も下値も限定的な範囲となっており、大きな方向感は出にくい状況です。
ただし、金価格を押し上げてきた構造的な要因は依然として継続しています。通貨システムへの不信感、地政学的リスク、インフレ懸念などの要因は解消されていません。そのため、レンジ相場が長期化せず、比較的早期に上昇トレンドが再開する可能性も十分にあります。
年初からの金価格の動きを振り返ると、明確なパターンが見えてきます。1月から4月にかけて、2600ドルから3500ドルへと約900ドル上昇しました。この急激な上昇の後、5月初めに3200ドルまで約300ドル下落しました。その後、5月から8月末までの約4か月間、3200ドルから3400ドルのレンジ相場が形成されました。
9月に入ると、再び急激な上昇局面となりました。9月から10月後半にかけて、3400ドル近辺から4381ドルまで約1000ドル上昇しました。そして10月後半、今回の約300ドルの下落が発生し、現在は4050ドルから4150ドルのレンジ相場に入っています。
このパターンから見ると、金価格は「急激な上昇→調整→レンジ相場→再び急激な上昇」というサイクルを繰り返していることが分かります。前回のレンジ相場は約4か月間続きましたが、今回のレンジ相場がどの程度の期間続くかは不透明です。
前回と今回の違いとして、上昇幅の大きさが挙げられます。1月から4月の上昇は約900ドルでしたが、9月から10月の上昇は約1000ドルとさらに大きくなっています。また、絶対的な価格水準も、前回のレンジ相場が3200ドルから3400ドルだったのに対し、今回は4050ドルから4150ドルと、約750ドル高い水準です。
市場参加者の中には、今回のレンジ相場が前回よりも短期間で終了する可能性を指摘する声もあります。その理由として、金価格を押し上げる構造的要因がより強まっていることが挙げられます。世界的な通貨システムへの不信感は、各国の財政状況の悪化や中央銀行の政策への疑問などから、むしろ強まっています。
また、中央銀行による金購入も継続しています。多くの中央銀行が、外貨準備の多様化の一環として金を積極的に購入しています。こうした構造的な買い圧力は、金価格を長期的に押し上げる要因となります。
短期的には、4050ドルから4150ドルのレンジ内での値動きが続くと見られています。このレンジの下限である4050ドル近辺では買い需要が入りやすく、上限である4150ドル近辺では利益確定の売りが出やすい状況です。
市場では、このレンジ相場の期間を利用して、投資家がポジションを調整すると見られています。高値圏で買いポジションを持った投資家は、損益がほぼゼロとなる水準まで価格が戻れば売却する可能性があります。一方、調整を待っていた投資家は、このレンジ相場を買い増しの機会と捉える可能性があります。
前週の急落時に4000ドルまで下落した際、強い買い需要が入ったことは注目に値します。4000ドルという心理的な節目は、多くの投資家が重要視する価格帯です。今後、再び4000ドル近辺まで下落する局面があれば、同様に強い買い需要が入ると予想されています。
ただし、4000ドルを明確に下回る展開となった場合、さらなる下落が加速する可能性もあります。その場合、次のサポートラインは3900ドル近辺になると見られています。しかし、現時点ではそこまでの下落は想定されておらず、4000ドルから4200ドルの範囲内での値動きが続くとの見方が優勢です。
銀価格は48.63ドルとなり、0.61%の小幅下落となりました。金の調整に連動する形で、銀も軟調な動きとなっています。ただし、50ドルという心理的節目を目前にした水準は維持しており、依然として1980年のハント兄弟事件時の高値を大きく上回る水準です。
銀市場では、前日報告されたリースレートの大幅低下が注目されています。ニューヨークからロンドンへの空輸により、ロンドン市場での在庫がある程度回復したことで、リースレートは20%から5.6%へと大幅に低下しました。ただし、5.6%という水準は依然として高く、構造的な供給不足が続いていることを示しています。
プラチナ価格は1613.80ドルで0.79%の小幅上昇となりました。12年ぶりの高値圏を維持しており、年初来の上昇率は80%を超える水準を保っています。プラチナのリースレートは約30%という極めて高い水準にあり、供給逼迫が価格を下支えしています。
パラジウム価格は1436.50ドルで0.38%の小幅下落となりました。年初来では依然として50%程度の上昇を記録していますが、短期的には調整局面にあります。
貴金属市場全体としては、金が主導する形で動いています。金がレンジ相場に入ったことで、銀も同様にレンジ相場となる可能性が高いと見られています。一方、プラチナとパラジウムは、金とは異なる独自の需給要因により動いており、金のレンジ相場とは独立した動きを見せる可能性があります。
今後の展開について、市場参加者の注目点は、レンジ相場がどの程度の期間続くかという点です。前回のレンジ相場は約4か月間続きましたが、今回も同様の期間となるのか、それとも前回よりも短期間で終了するのかが焦点となります。
また、レンジ相場を抜け出す際の方向性も重要です。上方向にブレイクアウトすれば、5000ドルという次の大台が視野に入ってきます。一方、下方向にブレイクアウトすれば、3800ドルから4000ドル程度までの調整が進む可能性があります。ただし、現時点では上方向へのブレイクアウトの可能性の方が高いと見られています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとって、現在の状況は売却のタイミングを見極める重要な時期です。金価格は前週に史上最高値4381.21ドルから4003ドルまで急落しましたが、その後4000ドルで底値を確認し、現在は4050ドルから4150ドルのレンジ相場で推移しています。現在の価格4112.69ドルは、このレンジのほぼ中央に位置しています。市場では、当面このレンジ相場が続くと予想されています。もし前回のレンジ相場と同様のパターンが繰り返されるとすれば、約2か月間程度レンジ相場が続く可能性があります。このレンジの上限は4150ドル程度と見られており、短期的にはこの水準まで上昇する可能性があります。売却を検討されている方は、価格が4150ドル近辺まで上昇したタイミングを待つことも一つの選択肢です。一方、現在の4112ドルという水準も、歴史的に見れば極めて高い水準です。銀価格も48.63ドルと、1980年の歴史的高値を大きく上回る高水準を維持しています。パラジウム価格も1436.50ドルと、年初来で約50%上昇した水準です。金銀パラジウム合金全体として、現在の価格水準は非常に有利な売却時期と言えます。ただし、市場では4000ドルが重要なサポートラインとして認識されており、再び4000ドル近辺まで下落する可能性も完全には否定できません。売却を急がない場合は、レンジの上限近くまで価格が上昇するのを待つこともできますが、確実に売却したい場合は、現在の水準でも十分に有利なタイミングと言えるでしょう。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






