貴金属市況:17日のNY市場において、FRB利下げ確率50%割れで下落継続、金は4000ドル台を維持
金:4050.90ドル(-14.10)<-0.35%>
銀:50.25ドル(-0.41)<-0.81%>
プラチナ:1547.10ドル(-2.29)<-0.15%>
パラジウム:1401.74ドル(+0.27)<+0.02%>
17日のNY貴金属市場では、金は4050.90ドル(前日比-0.35%)、銀は50.25ドル(-0.81%)と軟調な展開となりました。金価格は週明けに4080ドルから4100ドルまで上昇したものの、その後急落して4006ドルまで下げる神経質な動きが続いています。
市場の最大の焦点は、CME FedWatchツールで示される12月FRBの利下げ確率が50%を割り込んだことです。カンザスシティー地区連銀シュミッド総裁らが「higher-for-longer(長期にわたる高金利維持)」の姿勢を示したことで、株式、暗号資産、貴金属など金利引き下げを前提に買われていたリスク資産が広く売られています。14日には金が2.51%、銀が3.21%急落する場面もありました。
ただし、市場アナリストは、金利を下げないのは経済が好調だからではなく、政府閉鎖で経済指標が出ていないため判断できないからだと指摘しています。政府閉鎖が終われば、遅かれ早かれFRBは金利引き下げに動く可能性があり、その際には現在売られているリスク資産が買い戻される見込みです。
銀については、50ドル付近の重要なサポートレベル(50.02~49.97ドルのフィボナッチクラスター)をテストしています。これを下回れば48.93ドル、さらに47.39ドルまで下落する可能性があります。しかし、大手投資銀行UBSは最近の調整を一時的なものと見ており、2026年半ばまでに55ドルという強気目標を維持しています。名目・実質金利の低下、世界的な債務懸念、米ドル価値下落、2026年の世界経済回復期待などが上昇要因とされています。
世界の銀市場は2025年に5年連続の構造的赤字(約9500万オンス)を記録する見込みで、2021年から2025年の累積赤字は約8億2000万オンスに達します。投資需要は上場投資商品の保有量が史上最高の10億2100万オンスを超えると予測され、供給逼迫が価格を下支えしています。
日本市場では、17兆円の財政出動発表で長期国債が売られ、長期金利が17年ぶりに1.73%へ上昇、ドル円は155円台まで円安が進行しました。GDP比230%の負債を抱える日本のさらなる財政悪化懸念から、海外勢による円売り・国債売りが加速しています。インフレ率3%、短期金利0.5%の環境下、円保有は実質的に年2.5%の価値毀損となり、円からの資金逃避が続く可能性があります。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






