貴金属市況:19日のNY市場、金は反発し4000ドル台を維持、銀は50ドルサポートを守り2日連続上昇
金:4079.28ドル(-11.12)<-0.27%>
銀:51.35ドル(-0.12)<-0.23%>
プラチナ:1552.75ドル(+7.69)<+0.50%>
パラジウム:1392.97ドル(-21.69)<-1.53%>
19日のNY貴金属市場では、日本時間15時15分現在、金は4079.28ドル(前日比-0.27%)、銀は51.35ドル(-0.23%)、プラチナは1552.75ドル(+0.50%)、パラジウムは1392.97ドル(-1.53%)となりました。金は米労働市場減速見通しを受けて反発し、銀も重要な50ドルのサポートレベルを守りながら2日連続の上昇となりました。
金価格は前日の4068ドルから始まり、米労働市場減速観測で夜中に4132ドルまで上昇しました。しかし、連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表でドル指数が大きく上昇すると、金は反応して早朝に4060ドルまで下落。その後4090ドル近くまで戻し、上下動を繰り返しながら上昇する展開が予想されます。
FOMC議事要旨では、データ不足で政策見通しが不透明な中、インフレ抑制を巡って委員の意見が分かれ、明確な反対票を伴う形で政策金利を引き下げたことが明らかになりました。この内容が市場の利下げ期待に影響し、ドル買いを誘発しました。
銀価格は2日連続で上昇し、欧州時間帯に51.55ドルまで上昇して3日ぶりの高値を記録。前日の49.5ドルサポート(20日指数移動平均と一致)からの反発で、このゾーンが維持されたことが買い安心感につながりました。
注目は、銀が米ドル指数の4日連続上昇という逆風の中でも上昇を続けている点です。通常、ドル高はドル建て商品の価格を圧迫しますが、この乖離は安全資産選好の高まりを示しています。世界の株式市場でAIバブル懸念が広がり、株式からの資金流出が起きる中、貴金属への資金流入が進んでいます。また、ロシア・ウクライナ紛争の継続も地政学リスクを高め、貴金属の防衛的資産としての魅力を押し上げています。
テクニカル面では、銀は時間足チャートで20期・50期の指数移動平均を上抜け、50.8ドル付近でゴールデンクロスを確認。日足の相対力指数は60付近の強気圏内で、上昇モメンタムを維持しています。50.8ドル以上でコントロールを維持できれば、次のレジスタンスは52.00ドル、その後は先週のダブルトップを形成した54.40ドルとなります。
市場参加者は、政府再開後に始まった米国の経済指標発表に注目しています。FOMC議事要旨に続き、明日は非農業部門雇用者数の発表が予定されており、ハト派的な示唆や経済の勢いへの懸念があれば、ドルを押し下げ、銀のさらなる上昇につながる可能性があります。
プラチナ市場では、世界プラチナ投資評議会が2025年第3四半期レポートを発表。2025年通年は3年連続で69万2000オンスの大幅な市場赤字が予測されています。供給は前年比2%減の712万9000オンスに制約され、自動車需要は過去5年平均を10%上回る見通しです。宝飾品需要は中国での急増により7%成長、バー・コイン投資は前年比47%増が見込まれています。2026年は関税懸念緩和を前提に市場がバランスに移行すると予測されていますが、貿易緊張が継続すれば供給不足が続く可能性があります。CEOのトレバー・レイモンド氏は、極端に高いリース率とロンドン店頭市場の深いバックワーデーションが示すように、プラチナ市場の逼迫が続いていると指摘しています。
パラジウムは前日比1.53%下落しましたが、他の白金族金属と同様に供給制約と需要動向の影響を受けています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






