貴金属市況:5日のNY市場、金は4200ドル中心のレンジ継続、銀は史上最高値59.33ドルを更新
金:4197.98ドル(-21.81)<-0.52%>
銀:58.32ドル(+0.05)<+0.09%>
プラチナ:1652.25ドル(+0.25)<+0.02%>
パラジウム:1465.16ドル(+2.55)<+0.17%>
5日のNY貴金属市場では、金は下落、銀・プラチナ・パラジウムは小幅に上昇しました。
金価格は先週、4200ドルを中心とした神経質な動きが続きました。週間平均価格は4215ドル、高値4264ドル、安値4161ドルと、100ドル幅で方向感がすぐに変わるレンジ相場となりました。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されており、0.25%の利下げ確率は86%まで上昇しています。利下げはほぼ織り込み済みで、市場の関心はパウエル議長の会見に集まっています。大きなサプライズがなければ、4200ドルを中心とした上下50ドル程度のレンジが続く見込みです。
TDセキュリティーズは2026年の商品見通しで、金価格が2026年前半に4400ドルの新高値に達する可能性があると予測しています。背景には、米連邦準備理事会の利下げ確率上昇、米国債務水準への懸念、そして投資家の商品投資へのシフトがあります。同行は来年100ベーシスポイントの利下げを予想しており、金の新しい長期価格レンジを3500ドルから4400ドルと見ています。
銀価格は5日、史上最高値となる59.33ドルを記録し、週間で2週連続の上昇となりました。銀上場投資信託(ETF)への資金流入は、木曜日までの4日間で7月以来の週間最大を記録し、投資家の強い需要を示しています。銀価格は年初来で約102%上昇し、金の60%上昇を大きく上回っています。シティグループは今後3ヶ月で62ドルに達する可能性があると予測しています。銀は鉱山からの供給を5年連続で上回る需要が続いており、構造的な供給不足が続いています。
中国深センの水貝地区では、銀地金の「買い狂騒」が起きています。銀価格の高騰を受けて、銀宝飾品や銀地金の卸売店が活況を呈しており、500グラムや1000グラムの銀地金が人気となっています。以前は金に投資していた個人投資家が、金価格の上昇余地が限られてきたことから、単価が低く同じ資金でより多く購入できる銀に注目を移しているとのことです。中国の在庫は10年ぶりの低水準となっています。
一方、TDセキュリティーズは銀について警戒感を示しています。同行によると、年初に起きた銀のスクイーズは2026年に入ると大量の銀が供給を補充するため、来年初めに価格が下落し、現在の水準には戻らない可能性があるとしています。現在、ロンドン市場には2億1200万オンス以上の銀が利用可能な状態にあり、過去1年間の在庫減少を補填済みとのことです。
円建て金価格は12月1日に歴史的高値21297円を更新しましたが、その後は神経質な動きが続き、週末は20957円で終わりました。ドル円は156円台から一時154円台へ下落し、週末は155.33円となりました。日銀総裁の利上げへの準備とも思える発言が円高への思惑につながりました。日本の新発10年国債利回りは1.9%台に達し、2007年以来約18年半ぶりの高水準です。20年物は2.94%で26年ぶり、30年物は3.445%と過去最高となりました。積極財政路線による財政悪化への懸念から国債売りが広がっています。
プラチナについて、JPモルガンは「高値がより長く続く」と予想し、2026年平均価格を1670ドルと見ています。約40万〜60万オンスの供給不足が2027年まで続く見込みです。パラジウムは関税リスクが最も高いとされ、近期的には上昇が続く可能性がありますが、2027年に市場が均衡に戻るにつれて2026年末には1150ドルに下落すると予想されています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






