貴金属市況:17日のNY市場、金は歴史的高値に接近、銀は史上最高値更新、パラジウムは2年10ヶ月ぶり高値
金:4341.38ドル(+10.38)<+0.24%>
銀:66.27ドル(+0.14)<+0.21%>
プラチナ:1910.94ドル(-1.26)<-0.07%>
パラジウム:1653.31ドル(+39.38)<+2.44%>
17日のNY貴金属市場では、金・銀・パラジウムは上昇、プラチナは小幅に下落しました。
NY金先物中心限月2月限は前日比41.6ドル高の4373.9ドルで取引を終え、10月以来の最高値を更新しました。トランプ米大統領がベネズエラへの石油タンカーの出入港を全面封鎖すると発表し、さらにマドゥロ政権を外国テロ組織に指定したことで、地政学リスクの高まりから金の買いが優勢となりました。
銀価格は史上最高値66.50ドルを更新しました。年初来の上昇率は約124%に達し、金の65%上昇を大きく上回っています。マレックスのアナリストは「銀が金を引っ張り上げている。金から銀、プラチナ、パラジウムへの資金ローテーションが起きている」と述べ、「短期的には70ドルが次の目標」と予想しています。銀価格上昇の背景には、米国重要鉱物リストへの追加、構造的な供給不足、太陽光パネルやAIデータセンター、電気自動車からの産業需要があります。
プラチナは一時1935ドルまで上昇し、2008年のリーマン・ショック直前以来約17年ぶりの高値をつけました。年初来では約110%上昇しています。パラジウムは1650ドルに到達し、2023年2月以来約2年10ヶ月ぶりの高値となりました。年初来上昇率は約80%です。
中国・広州期貨交易所でのプラチナ・パラジウム先物取引が引き続き活況です。プラチナ先物は4営業日連続で上昇しストップ高に、パラジウムも7%上昇してストップ高となりました。三菱の貴金属チームは「これが単なる投機的な上昇であれば、出口に殺到するはずだが、そうなっていない。この上昇は強固なファンダメンタルズに支えられ、長期視点の確信度の高いプレイヤーによって牽引されている」と分析しています。
米国労働市場では、11月の雇用者数は予想を上回る6万4000人増でしたが、失業率は4.6%と2021年9月以来の高水準に上昇しました。労働市場の軟化はFRBの利下げ確率を高め、金など利回りのない資産にとって追い風となります。市場は2026年に2回の利下げを織り込んでいます。
EUは自動車メーカーからの圧力を受け、2035年の内燃機関車販売禁止を撤回する方針を示しました。これはPGM(白金族金属)需要にとってプラス材料となります。
金ETF(SPDRゴールド・シェア)の現物保有量は17日時点で前日比0.85トン増の1052.54トンとなりました。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとって、現在は極めて好ましい市況です。銀は年初から2倍以上、プラチナも2倍以上、パラジウムも約80%上昇しており、売却のタイミングとしては良い時期と言えるでしょう。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






