貴金属市況:30日のNY市場において、金・銀・プラチナ・パラジウムがそろって急落
金:4866.35ドル(-305.50)<-5.91%>
銀:84.76ドル(-25.57)<-23.18%>
プラチナ:2176.00ドル(-292.33)<-11.84%>
パラジウム:2003.96ドル(-181.99)<-9.64%>
30日のNY貴金属市場では、金・銀・プラチナ・パラジウムがそろって急落しました。
銀先物は31.4%下落し78.53ドルで引け、1980年3月以来最悪の1日となりました。金先物も11.4%安の4745.10ドルと10年以上で最大の下落率を記録しています。
急落のきっかけは、トランプ大統領がケビン・ウォーシュ氏を次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名したことでした。これにより、FRBの独立性を巡る懸念が後退してドル高が進行し、貴金属の売りが加速しました。午後の米国市場では、高値圏で買いを入れていた投資家が一斉に利益確定に走り、証拠金不足による強制決済も発生したとみられています。
MKS PAMP SA(貴金属精錬会社)のストラテジストは「2026年1月は貴金属史上最もボラティリティの高い月」と指摘しています。また、ドイツの貴金属精錬大手ヘレウスのトレーディング責任者は「金は安定の象徴だが、このような動きは安定の象徴ではない」とコメントしました。
前週は金が歴史的な急騰を見せ、月曜日に5000ドルを突破すると、木曜日には5594ドルまで上昇しました。週初からわずか3日で約600ドル上昇するという、まさに想像を絶する動きでした。しかし翌金曜日には売りが売りを呼ぶ展開となり、一時4695ドル付近まで約900ドルもの下落を記録し、週の引け値は4864ドルと5000ドルを割り込んで終わりました。
円建て金価格も歴史的高値の27527円から23264円まで下げ、引けは24200円となりました。3万円を超えていた国内の税込み小売価格も26000円台に下落しています。
今回の急落は、急騰局面で参入した短期投資家の投げ売りが主因とみられています。中国の投機筋が先物市場で積極的に買いを入れていたことも、急落を増幅させた要因として指摘されています。
プラチナとパラジウムも連れ安となりましたが、ロシア最大の鉱山会社ノリリスク・ニッケルが今年のプラチナ生産を約8%減、パラジウム生産を最大11%減と見込んでおり、中長期的な供給懸念は残っています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






