貴金属市況:9日のNY市場において、金・プラチナ・パラジウムは上昇、銀は乱高下の展開
金:5036.20ドル(+11.61)<+0.23%>
銀:78.06ドル(-0.82)<-1.04%>
プラチナ:2108.38ドル(+9.13)<+0.43%>
パラジウム:1739.00ドル(+96.00)<+5.84%>
9日のNY貴金属市場では、金・プラチナ・パラジウムは上昇、銀は乱高下の展開となりました。
9日のNY金先物中心限月4月限は前営業日比99.6ドル高の5079.4ドルで引け、5000ドル台を回復しました。中国の規制当局が金融機関に米国債の保有を抑制するよう勧告しているとの報道を受けてドル安が進行し、金の買いが優勢となりました。アジア時間には中国人民銀行が1月も金を買い増したことが明らかになり、15カ月連続の購入で金準備は7419万オンスに達しています。
先週の弱い米雇用指標を受けて、市場では2026年中にさらに4回の利下げが行われるとの見方が広がっており、利回りのない金にとって追い風となっています。世界最大の金ETF「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は9日時点で1079.66トンと、2024年12月末から207トン以上増加しました。
銀は先週金曜日に64ドル付近まで急落した後、この日は82ドル近辺まで回復しました。しかし売買スプレッドが拡大して流動性が低下しており、少量の取引でも価格が大きく動く状況です。先週木曜日には日中値幅が27.8%に達し、ビットコインを上回る変動率を記録しました。コメルツ銀行のアナリストは「価格変動は当面高止まりするだろう」としつつも、「中期的には貴金属価格は十分に下支えされている」との見方を示しています。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は9日、記録的な個人投資家の需要に応えて100オンスの小口銀先物を新たに上場しました。
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表した2月3日までの建玉報告によると、ヘッジファンドは貴金属全般でポジション縮小を加速しています。金の買い越し幅は23%減の10月以来の低水準、銀は38%減の23カ月ぶり低水準、プラチナはほぼ中立の水準まで縮小しました。ただし、銀やプラチナでは新たな売りポジションの積み増しは見られず、投機筋の撤退が中心であったことが示されています。
ING銀行は、上海先物取引所(SHFE)の取引量が急増し、貴金属の価格形成の重心がアジアに移りつつあると分析しています。中国の投機的な資金フローが短期的な値動きを左右する構造的な変化が進んでおり、ボラティリティの高止まりにつながっているとの見方です。
プラチナは供給不足の継続見通しを背景に先週金曜日に6%超の急反発を見せ、2000ドルを回復しました。パラジウムもモスクワ取引所での1月の取引量が前年同月比10倍に急増するなど、個人投資家の関心が高まっています。
日本では8日の衆議院議員選挙で与党が圧勝し、拡張的な財政政策への期待から円安が進行しています。
歯科金属に使われる金銀パラジウム合金をお持ちの方は、金価格が再び5000ドル台を回復した今、売却を検討されるのもよい時期かもしれません。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






