貴金属市況:6日のNY市場において、低調な米雇用統計を受けて金は大幅に反発
金:5138.32ドル(+20.83)<+0.41%>
銀:83.24ドル(-0.47)<-0.56%>
プラチナ:2081.55ドル(-64.90)<-3.02%>
パラジウム:1603.75ドル(-55.52)<-3.35%>
6日のNY貴金属市場では、金は大幅に反発しました。
6日のNY金先物中心限月4月限は前営業日比80.0ドル高の5158.7ドルで取引を終えました。米労働省が発表した2月の雇用統計で、非農業部門の就業者数が前月比9万2000人減と市場予想の5万9000人増を大幅に下回りました。12月と1月の数値も合計6万9000人下方修正されました。これを受けてFRBが年内も金融緩和を継続するとの期待が高まり、金は一気に買い優勢となりました。雇用統計発表前には5100ドルを割り込んでいた金は、発表後に約100ドル上昇し週末を迎えました。
先週は米イラン軍事衝突を受けた激動の一週間となりました。前週末のイラン攻撃を受けて月曜日に5300ドル台でギャップアップして始まった金は、一時5418ドルの高値をつけました。しかし、ホルムズ海峡が事実上の閉鎖状態となりWTI原油が90ドル台に急騰すると、原油高によるインフレ懸念からFRBの利下げ期待が後退し、金には売り圧力がかかりました。株式市場の急落とともにリスク資産全般から現金への逃避が進み、火曜日には一時4995ドルとほぼ5000ドルを割り込む場面もありました。ドルインデックスは年初来の高値を更新し、ドル高もドル建ての金の重しとなりました。
イラン情勢は開戦から一週間が経過しても収束の兆しが見えず、イランは湾岸諸国の石油施設に攻撃を拡大、米国もクウェートの大使館業務を停止するなど、戦線は拡大しています。原油高とインフレ懸念が金融引き締め観測を強める一方、雇用の悪化が利下げ期待を高めるという、相反する圧力のなかで金相場は神経質な値動きを続けています。エネルギー高と景気後退が同時に進む、いわゆるスタグフレーション懸念も浮上しています。
世界最大の金ETF「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は6日時点で前日比2.57トン減の1073.32トンとなりました。2024年12月末比では200.8トンの増加です。
歯科金属に使われる金銀パラジウム合金をお持ちの方は、貴金属全般が調整局面にありますが、金は引き続き5000ドル台を維持しており、歴史的高値圏での売却が可能です。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






