貴金属市況:12日のNY市場において、ドル高と米金利上昇を背景に金は大幅続落
金:5081.26ドル(-71.15)<-1.38%>
銀:83.96ドル(-1.28)<-1.50%>
プラチナ:2139.00ドル(-21.00)<-0.97%>
パラジウム:1625.69ドル(-16.24)<-0.99%>
12日のNY貴金属市場では、金・銀・プラチナは続落しました。
12日のNY金先物中心限月4月限は前営業日比53.3ドル安の5125.8ドルで取引を終えました。取引レンジは5058.2〜5197.8ドル。ドル指数が上昇し、原油高を背景としたインフレ再燃懸念からFRBの早期利下げ観測が後退する中、米長期金利が上昇したことを受けて売りが優勢となりました。
ホルムズ海峡は封鎖状態が続いており、イランが同海峡に機雷を敷設したとの報道がありました。イランの新最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、敵への圧力手段として海峡の封鎖を維持すべきとの声明を発表しました。イラクもタンカーへの攻撃を受けて原油輸出を一時停止するなど情勢は一段と悪化しています。前日にはホルムズ海峡で貨物船3隻が正体不明の飛翔体による攻撃を受けたほか、イランがサウジアラビアの油田やドバイ国際空港付近を攻撃したとも報じられています。米軍はイランの機雷敷設船16隻を排除したと発表しました。WTI原油は96ドル台まで上昇し、エネルギー不足による物価上昇圧力への懸念が一段と強まっています。
トランプ大統領は11日にSNS上でFRBのパウエル議長に対して利下げを求めましたが、原油高によるインフレ圧力が高まる中、来週のFOMCでは金利据え置きが見込まれています。13日に発表される1月の個人消費支出(PCE)価格指数が来週のFRB政策決定に向けた重要指標として注目されています。なお同指標は政府機関の一部閉鎖により発表が遅れていたものです。
同日発表の米経済指標は堅調で、1月の貿易収支は545億ドルの赤字と前月の729億ドルから大幅に改善、3月7日週の新規失業保険申請件数は21.3万件と市場予想を下回りました。30年債入札の利回りは4.871%と前回の4.750%から上昇しました。
銀は前営業日比0.423ドル安の85.112ドルと続落、プラチナは前営業日比38.8ドル安の2165.50ドルと続落しました。いずれもドル高と米金利上昇を受けた売りが優勢となりました。
市場では株式・貴金属が売られドルに資金が集中する現金選好の流れが続いており、地政学リスクの高まりが安全資産としての金に対して本来期待される買い材料として機能しにくい状況となっています。
世界最大の金ETF「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は12日時点で前日比1.43トン減の1075.85トンとなりました。2024年12月末比では203.33トンの増加です。
歯科金属に使われる金銀パラジウム合金をお持ちの方は、金相場は5000ドル台前半まで調整していますが、依然として歴史的な高値圏にあり、売却の好機が続いています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






