貴金属市況:23日のNY市場において、金は4100ドルの安値から急反発するも終値は大幅続落
金:4411.67ドル(+128.01)<+2.99%>
銀:69.41ドル(+5.53)<+8.66%>
プラチナ:1885.22ドル(+102.55)<+5.75%>
パラジウム:1431.38ドル(+68.38)<+5.02%>
23日のNY貴金属市場では、金・銀・プラチナは続落しました。
23日のNY金先物中心限月4月限は前営業日比167.6ドル安の4407.3ドルで取引を終えました。取引レンジは4100.0〜4537.1ドルと1日の値幅が437ドルに達する歴史的な変動となりました。金は1月29日につけた過去最高値5594.82ドルから20%超の下落となり、定義上の弱気相場入りとなりました。
アジア時間帯には、トランプ大統領がイランに対して発電所への攻撃を予告した48時間の最後通牒の期限が迫る中、世界的なリスクオフが加速しました。日経平均株価が一時2500円超急落する中、金も売りのスパイラルに巻き込まれ、スポット金は2026年の最安値となる4100ドル付近まで急落しました。WTI原油は101.50ドルまで上昇した後に98ドル台へ反落し、金も4300ドル付近まで値を戻しました。
その後、トランプ大統領が「イランとの非常に良好で生産的な交渉が行われており、爆撃を5日間延期するよう命じた」と発表すると、市場は一変しました。原油は10ドル以上急落し、金は4260ドル付近から4418ドルへと急騰、株式市場も急速に買い戻されました。ただし、イラン側はこの交渉の存在を否定しており、情勢は依然として不透明です。
国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、世界が日量1100万バレルの原油供給を失っていると警告し、1973年と1979年のオイルショックを合わせた規模を上回ると指摘しました。
銀のスポット価格はアジア時間帯に一時61.76ドルと年初来安値を付け、1月の過去最高値121.67ドルからほぼ半値となりましたが、NY引け値は69.355ドルと大きく回復しました。プラチナは前営業日比106.8ドル安の1863.70ドルと大幅反落しました。
過去の金の大きな上昇局面(1971〜1980年、2001〜2011年)でも20%超の調整が複数回発生しましたが、いずれも最終的には新高値を更新しています。現在の下落もエネルギー危機に起因するインフレ懸念とドル高・金利上昇が主因であり、1970年代のオイルショック時と類似した構図となっています。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。






