貴金属市況:20日のNY市場において、金・銀は上昇、パラジウムは下落
金:1781.83ドル(+12.96)<+0.73%>
銀:24.269ドル(+0.62)<+2.62%>
プラチナ:1049.16ドル(+9.15)<+0.88%>
パラジウム:2072.107ドル(-25.66)<-1.22%>
米国時間20日のNY市場において、金・銀は上昇、パラジウムは下落しました。
米ドル価格が低迷したこととインフレへの警戒、サプライチェーンが混乱したことで、金の投資資産としての魅力が高まりました。
FRB理事のウォラー氏は、現在のペースで数カ月間に及びインフレが進んだ場合は、来年からより積極的に対応していく必要があると述べました。インフレヘッジとされる金ですが、利上げや景気刺激策の縮小が行われた場合は国債利回りが上昇し、それに伴い金の保有コストが高くなります。
金相場は昨日に引き続き上昇しましたが、1785ドルの節目で打たれています。これを超えると上昇傾向になると思われますが、今はまだ時期尚早だと思われます。
銀相場は現在とても強く、節目となる価格を次々と突破しており、かなりの上昇相場となっています。
金は、長期的にはいずれインフレ懸念が本格化してくれば、それがより大きな上げ要因となってくると考えられますが、しばらくはテーパリング(金融緩和縮小)と利上げの動きが貴金属価格全般を圧迫する要因になると考えられます。
パラジウムも大きく値を落としていますので、歯科金属・歯科スクラップ等を売却されるのは、金・銀・パラジウムがもう少し値を戻してからにされた方がいいかと考えます。
※記事はNY時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。