貴金属市況
※記事はNY時間または英国時間の米ドル価格での変動です。日本円の取引価格では時差と為替の変動が加味されます。
2026年01月20日 貴金属市況:19日のロンドン市場、金・銀ともに史上最高値を更新、プラチナ・パラジウムも上昇
金:4672.34ドル(+3.14)<+0.07%>
銀:94.73ドル(+1.54)<+1.65%>
プラチナ:2379.54ドル(+38.54)<+1.65%>
パラジウム:1847.20ドル(+47.20)<+2.62%>
19日のロンドン貴金属市場では、金・銀・プラチナ・パラジウムいずれも上昇しました。米国市場はキング牧師生誕記念日の祝日で休場でしたが、商品市場は取引が行われました。
金は週明けに窓を開けて上昇し、4689.39ドルの史上最高値を更新しました。銀も先週末の89.93ドルに対して91ドルで取引を開始し、すぐに94ドルまで上昇、94.68ドルの史上最高値で取引を終えました。円建てでも金銀ともに史上最高値を更新し、税込小売価格も過去最高を記録しました。
この急騰の背景には、トランプ大統領のグリーンランド問題を巡る発言があります。大統領はデンマークをはじめとする8カ国に対し、2月1日から10%の関税を課し、6月からは25%に引き上げると発表しました。グリーンランドの完全な購入が実現するまで関税を引き上げ続けると表明しており、地政学的緊張が高まっています。
グリーンランドは希土類(レアアース)の埋蔵量が推定150万トンと世界有数であり、中国が支配する供給網に対する代替ソースとして注目されています。この地政学リスクの高まりを受け、安全資産への資金流入が加速しました。
銀については、JPモルガンが調整リスクを警告しています。同社は、米国外からの供給緩和、ETFからの資金流出、工業需要の軟化、中国の取引規制強化などを挙げ、急激な調整に対して脆弱であると指摘しました。一方、シティグループは銀が3月までに100ドル、2026年後半には110ドルに達する可能性があると予想しています。
銀市場は2021年以降、構造的な供給不足が続いています。太陽光パネル、電気自動車、AI関連機器などの産業需要が年々拡大する一方、鉱山生産は年間1~2%程度の伸びにとどまっています。年間約2億オンスの供給不足が続いており、この構造的な逼迫が価格を押し上げています。
薄商いの祝日取引の中でも貴金属は上昇を続けており、実物資産への資金シフトが継続していることが示されました。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、全貴金属が史上最高値圏で推移している現在は絶好の売却機会といえます。
2026年01月19日 貴金属週間レポート:金は歴史的高値更新後に一服、銀は商品指数リバランスを控え下落
金:4595.56ドル(-8.44)<-0.18%>
銀:89.97ドル(+0.65)<+0.73%>
プラチナ:2337.20ドル(+18.31)<+0.79%>
パラジウム:1824.75ドル(+19.57)<+1.08%>
16日のロンドン・NY貴金属市場では、金は小幅下落、銀・プラチナ・パラジウムは上昇しました。
前週の金相場は、日本が休場だった月曜日に大きく上昇して始まり、木曜日には4642.72ドルのドル建て歴史的高値を更新しました。円建ての金も23760円で歴史的高値を更新し、税込小売価格は26000円を超えました。しかし高値更新後は4580~4540ドルのレンジで比較的落ち着いた動きとなりました。年初来の上昇率は約5.87%で、昨年1月の7%上昇に迫るペースです。
週後半は米労働省が発表した週間新規失業保険申請件数が19万8000件と2週間ぶりに改善したことでドル高が進行、金は売り優勢の展開となりました。FRBの利下げ期待は後退しており、次回利下げは6月との見方が強まっています。
銀は週初めに93.57ドルの史上最高値を更新した後、トランプ大統領による重要鉱物への関税見送り発表で急落する場面がありました。週末にかけては、商品指数の年次リバランスを控えた売り圧力が意識され、週間で約4%下落しました。シティグループによると、リバランスに伴い約68億ドル相当の銀先物(コメックス建玉の約12%)が売却される見通しです。
UBSは、銀の金に対する割高感を警告しています。金銀比価は51対1と過去40年平均の69を大きく下回り、2011年以来の低水準です。1月の銀は前月比26%超の上昇と、12月の25%上昇に続く歴史的な急騰を記録しました。しかしUBSは、割安感が薄れた今、オプションボラティリティが50%超と高く、上値追いより下落局面での押し目買いが有効との見方を示しています。
プラチナは中国市場で注目の動きがありました。広州先物取引所(GFEX)でプラチナ・パラジウム先物取引が正式に開始され、中国国内の投資家や産業界が初めて国内でPGM派生商品にアクセスできるようになりました。同取引所は隔月契約を導入し、インゴットとスポンジの両形態での現物受渡しを可能にするなど、産業用途にも配慮した設計となっています。プラチナ/金比率は上昇トレンドを維持しており、プラチナの相対的な強さが示されています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、全貴金属が高値圏にある現在は売却の好機といえます。ただし今週はリバランス売りの影響で銀の価格変動が大きくなる可能性があります。
2026年01月16日 貴金属市況:15日のNY市場、金は小幅反落、銀は急落後に反発、プラチナ・パラジウムは上昇
金:4612.16ドル(+8.16)<+0.18%>
銀:91.62ドル(+2.31)<+2.59%>
プラチナ:2420.10ドル(+101.21)<+4.37%>
パラジウム:1894.00ドル(+21.06)<+1.12%>
15日のNY貴金属市場では、金は小幅反落、銀・プラチナ・パラジウムは上昇しました。
NY金先物中心限月2月限は前日比12.0ドル安の4623.7ドルで取引を終えました。米労働省が発表した週間新規失業保険申請件数は、10日までの1週間で前週比9000件減の19万8000件と2週間ぶりに改善しました。労働市場の底堅さが示唆されたことでドル高が進み、金は売り優勢の展開となりました。
銀は15日、激しい値動きを見せました。アジア時間早朝に93.57ドルの史上最高値を更新した後、トランプ大統領が重要鉱物への関税を見送ると発表したことで急落し、一時86.25ドルまで8%下落しました。しかしその後急速に反発し、90ドル台を回復して取引を終えました。
米ホワイトハウスは、加工済み重要鉱物とその派生製品には関税を課さず、商務長官が180日以内に主要貿易相手国との二国間協定を交渉し、国内生産を保護・奨励するための輸入価格下限を設定する方針を示しました。この決定により短期的な関税リスクプレミアムは低下したものの、関税の可能性が完全に否定されたわけではありません。
証券会社TDセキュリティーズは15日、銀のショートポジションを93.15ドルで損切りし、約60万6000ドルの損失を計上したと発表しました。同社は先週、78ドルでショートを推奨していましたが、銀価格の急騰により撤退を余儀なくされました。
INGリサーチによると、米国の関税不確実性により大量の銀がロンドンから米国へ移動し、歴史的な供給逼迫を引き起こしていました。銀価格は年初来で25%以上上昇しており、金銀比率は50台まで低下、2011年以来の低水準となっています。
銀は構造的な供給不足に直面しており、鉱山生産の多くが他の金属の副産物であるため、価格上昇への対応が難しい状況です。太陽光発電、電化、電子機器関連の工業需要は引き続き堅調で、実物市場の逼迫が続いています。
プラチナは4%超上昇しました。関税除外の発表を受けて一時6%下落しましたが、その後急速に回復しました。パラジウムも堅調に推移しています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、銀の激しいボラティリティの中でも底堅さが確認され、全貴金属が高値圏にある現在は売却の好機といえます。
2026年01月15日 貴金属市況:14日のNY市場、金・銀・プラチナ・パラジウムすべて上昇、銀は90ドル突破
金:4638.20ドル(+52.30)<+1.14%>
銀:92.46ドル(+2.04)<+2.26%>
プラチナ:2403.92ドル(+93.70)<+4.06%>
パラジウム:1894.00ドル(+21.06)<+1.12%>
14日のNY貴金属市場では、金・銀・プラチナ・パラジウムがすべて上昇しました。
NY金先物中心限月2月限は前日比36.6ドル高の4635.7ドルで取引を終え、清算値ベースで最高値を更新しました。地政学的緊張の高まりが金買いを促しています。トランプ大統領は13日、イランで続く反体制デモを巡り「極めて強力な対応を取る」と発言し、介入姿勢を強めました。これに対しイラン政府高官は14日、デモ支援を目的とした米国の攻撃があれば中東の米軍拠点に報復攻撃を行うと警告しました。
銀は14日、史上初めて90ドルを突破し、一時91.55ドルの最高値を記録しました。12月の米消費者物価指数は懸念されたほど高くなく、スワップ市場では年内にさらに2回の利下げが織り込まれています。シティグループは金と銀の3ヶ月予測をそれぞれ5000ドルと100ドルに引き上げました。蓮花資産管理のハオ・ホン最高投資責任者は「銀の上昇余地はまだ大きく、年末には150ドルに達する可能性がある」と述べています。
米国の通商法232条調査の結果次第では銀への輸入関税が発動される可能性があり、関税懸念から大量の銀が米国内に滞留し、グローバル市場への供給が制限されている状況です。
CMEグループは13日、貴金属の証拠金設定方法を変更すると発表しました。これまでのドル建て固定額から、契約価値に対するパーセンテージ方式に移行します。金先物は契約価値の5%、銀・プラチナは9%、パラジウムは11%に設定されました。価格変動が激しい中、適切な担保水準を確保するための措置です。
プラチナは4%超上昇しました。世界プラチナ投資協議会のエドワード・スターク調査部長によると、トランプ政権のFRB独立性への攻撃がドルの基軸通貨としての役割に疑問を投げかけ、法定通貨の代替として貴金属への需要を押し上げています。「金が主な焦点だが、需要が非常に強く、他の貴金属にも波及している。この傾向は2026年を通じて続く見込み」と指摘しています。プラチナは3年連続の大幅な供給不足により、地上在庫が持続不可能な水準まで枯渇しています。
パラジウムも堅調に推移しています。年初来の上昇率は約8%で、多くの資産クラスを上回るパフォーマンスとなっています。自動車産業からの堅調な需要と、FRBの利下げ期待が非利回り資産である貴金属全般を支えています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、全貴金属が史上最高値圏にあり、特に銀の急騰が目立つ中、売却の絶好機が続いています。
2026年01月13日 貴金属市況:12日のNY市場、金・銀は史上最高値を更新、プラチナ・パラジウムは下落
金:4588.50ドル(+16.51)<+0.36%>
銀:84.02ドル(+7.79)<+10.21%>
プラチナ:2323.50ドル(-25.38)<-1.08%>
パラジウム:1849.25ドル(-35.52)<-1.89%>
12日のNY貴金属市場では、金・銀は大幅上昇、プラチナ・パラジウムは下落しました。
NY金先物中心限月2月限は前営業日比113.8ドル高の4614.7ドルで取引を終え、取引時間中には4629.94ドルの史上最高値を記録しました。米司法省が連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長に対し、FRB本部の改修工事に関する疑惑で召喚状を発行したとの報道を受け、FRBの独立性に対する懸念が高まり、安全資産への資金移動が加速しました。パウエル議長は日曜日の声明で、捜査を受けていることを認め、政府の調査を「直接的な政治的圧力」と批判しました。トランプ大統領は司法省の行動を知らなかったと主張しつつ、FRBの金利は「高すぎる」と述べました。
地政学的緊張も高まっています。米国とイランの関係が悪化しており、イランで反政府デモへの弾圧により数百人が死亡したとの報道を受け、トランプ大統領は「レッドライン」に近づいていると警告し、抗議者への支持を表明しました。イラン当局は外国の干渉を拒否し、軍事攻撃があれば米国とイスラエルの利益を標的にすると警告しています。先のベネズエラでの軍事作戦に続く米国の強硬姿勢が、地政学的不安定性への懸念を強めています。
銀は12日、5%超上昇し、84.62ドルの史上最高値を記録しました。取引時間中には86.22ドルまで上昇する場面もありました。UBSは銀の見通しを引き上げ、3ヶ月の目標価格を85ドル(金は5000ドル)に設定しました。同社は、金銀比率が1970年代〜1980年代のように30〜50まで低下する可能性があり、銀価格が「3桁に達する可能性がある」と指摘しています。2025年の銀市場の供給不足は約3億オンスと推定され、2026年も同程度の不足が続く見込みです。
中国の銀輸出規制が市場に影響を与えています。1月1日から施行された新規制では、年間80トン以上の生産能力と3000万ドル超の信用枠を持つ大規模な国有認可企業のみが輸出可能となり、多くの中小輸出業者が市場から締め出されています。中国は世界の精製銀供給の60〜70%を支配しており、「銀の門番」とも呼ばれる存在です。過去1年間、中国は月平均1380万オンスを輸出し、830万オンスを輸入していましたが、直近では純輸出が月930万オンスに増加しており、世界の月間供給量約8800万オンスに対して大きな影響を持っています。アナリストは、これは希土類金属で成功した戦略の再現であり、「中国は銀を武器化した」と指摘しています。
円建て金価格も史上最高値を大幅に更新し、23525円を記録しました。円安の進行と金価格の上昇が重なった結果です。
プラチナとパラジウムは12日、利益確定売りに押されて下落しましたが、パラジウムは年初来約8%上昇と堅調に推移しています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、金・銀ともに史上最高値を更新しており、売却の好機が続いています。
2026年01月09日 貴金属市況:8日のNY市場、金は小幅続落、銀・プラチナ・パラジウムは上昇
金:4479.40ドル(+55.94)<+1.26%>
銀:77.10ドル(+0.87)<+1.14%>
プラチナ:2273.05ドル(+67.20)<+3.05%>
パラジウム:1802.50ドル(+116.20)<+6.89%>
8日のNY貴金属市場では、金は小幅続落、銀・プラチナ・パラジウムは上昇しました。
金は取引序盤に手仕舞い売りが先行し、一時4415ドルまで下落しました。しかしその後、ベセント米財務長官がミネソタ州で開かれた経済クラブのイベントで、FRBは金融政策決定に「オープンマインド」で臨み、投資を促進するために「FRBとしての役割を果たすべき」と述べ、改めて利下げを要求したことを受けて押し目買いが入りました。NY金先物中心限月2月限は前日比1.8ドル安の4460.7ドルで取引を終えました。
市場では、ブルームバーグ商品指数(BCOM)の年次リバランスが本格的に始まりました。リバランスは8〜9日から15日にかけて行われ、パッシブファンドは指数のルールに従い、2025年に大幅上昇した金と銀の先物を売却する必要があります。推定では、金と銀でそれぞれ60〜70億ドル規模の売りが予想されています。特に銀は、BCOMにおけるウェイトが約9.6%から約1.45%へと大幅に引き下げられる見込みで、売り圧力が大きくなっています。ただし、この売りは価格に敏感でない技術的なフローであり、ファンダメンタルズの悪化を示すものではないとアナリストは指摘しています。
銀は前日の取引で一時73.8ドルまで下落しましたが、NY時間で買い戻しが入り79.96ドルで引けました。しかしリバランスの影響を受け、8日は再び76ドル以下まで下落する場面がありました。ゴールドマン・サックスは、銀の激しいボラティリティが当面続くと警告しています。同社によると、ロンドンの在庫が薄くなったことで市場のダイナミクスが根本的に変化しており、以前は1000トンの週次純需要で約2%の価格上昇だったものが、現在は同じフローで約7%動くようになっています。また、中国が1月から銀の輸出規制を導入したことも、市場分断のリスクを高めています。
一方、TDセキュリティーズは銀の売り取引を開始し、3ヶ月以内に40ドルまで下落すると予測しています。同社は、米国が銀輸入に関税を課さないことが確認されれば、大量の現物が市場に戻り価格が下落すると見ています。ただし、10月に50ドル超えで始めた前回の売り取引では約240万ドルの損失を出しており、見解は分かれています。
LBMAは2025年の貴金属市場レポートを発表し、金が10%以上、銀が52%以上の上昇を記録したQ4の状況を報告しました。2025年通年では、銀は約145%上昇し、1979年以来最高のパフォーマンスとなりました。また、同協会の2025年相場予想では、全アナリストの予想を実際の市場が大幅に上回る結果となりました。金の2025年平均は3431.54ドルでしたが、最高予想でも2925ドルにとどまり、約500ドルの差がありました。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方は、リバランスによる一時的な下落があっても、中長期的な価格は高水準を維持する見込みですので、急いで売却する必要はないかもしれません。
2026年01月08日 貴金属市況:7日のNY市場、金は反落、銀は下落、プラチナ・パラジウムは上昇
金:4461.70ドル(+2.23)<+0.05%>
銀:78.77ドル(-0.45)<-0.57%>
プラチナ:2330.10ドル(+48.31)<+2.12%>
パラジウム:1791.75ドル(+63.75)<+3.69%>
7日のNY貴金属市場では、金・銀は下落、プラチナ・パラジウムは上昇しました。
金は取引前半に4499ドルまで上昇しましたが、その後は利益確定売りに押され下落しました。NY金先物中心限月2月限は前日比33.6ドル安の4462.5ドルで取引を終えました。トランプ米政権の高官が、ベネズエラから米国への原油供給が直ちに開始され、初回出荷は約3000万〜5000万バレルになる見通しだと述べたことで、地政学的リスクの高まりが後退し、安全資産としての金への買い需要が弱まりました。
市場では、商品指数のリバランスに関する懸念が広がっています。ゴールドマン・サックスの試算によると、S&P GSCIやブルームバーグ商品指数(BCOM)などの主要商品指数ファンドは、1月8日から5営業日にわたって年次リバランスを実施します。2025年の金と銀の大幅上昇(金は約65%、銀は約150%)により、これらの金属は指数内での比重が高まっており、リバランスでは金が約55億ドル、銀が約50億ドル規模の売りが予想されています。銀の予想売り規模は、直近2週間の平均取引高の約10%に相当します。アナリストは、この売りは価格に敏感でない技術的なフローであり、ファンダメンタルズの悪化を示すものではないとしています。なお、プラチナはこれらの指数に含まれていないため、リバランスの影響を受けません。
銀は取引前半に82.58ドル近くまで上昇しましたが、その後利益確定売りが広がり、79.63ドルまで下落しました。HSBCは銀の価格見通しを大幅に引き上げ、2026年の平均価格を従来の44.50ドルから68.25ドルに修正しました。同社のアナリスト、ジェームズ・スティール氏は、ロンドン市場の逼迫とCME先物の極端なバックワーデーション(期近高)が続いており、引き渡し可能な現物の不足は「2026年後半まで解消されない可能性がある」と指摘しています。2026年の取引レンジは約58〜88ドルと予想され、価格下落は下半期に起こりやすいとしています。世界の銀市場の供給不足は2026年に約1億4000万オンスに縮小する見込みですが(2025年は約2億3000万オンス)、引き続き価格を下支えする要因となります。金が2025年に約65%上昇したのに対し、銀は約158%上昇し、1979年以来最大の年間上昇率を記録しました。
ゴールドマン・サックスは金の目標価格を2026年半ばに5000ドルと予測しており、JPモルガンは2026年第4四半期に5055ドルを見込んでいます。UBSとシティグループは銀について2026年に約110ドルを予測しています。これらの強気見通しは、「貴金属スーパーサイクル」の初期段階にあるとの見方を反映しています。
プラチナとパラジウムは引き続き堅調です。プラチナは2330ドルに迫り、パラジウムは1800ドル目前まで上昇しました。プラチナは2025年に126%以上上昇し、パラジウムは約80%上昇しました。供給制約と電気自動車普及の鈍化による内燃機関車の需要持続が、両金属の価格を支えています。米国地質調査所が11月にプラチナとパラジウムを重要金属に指定したことも、戦略的備蓄の動きを後押ししています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、リバランスによる一時的な下落は売却の好機とはなりにくい可能性がありますが、全体的には引き続き高水準が維持されています。
2026年01月06日 貴金属市況:5日のNY市場、金・銀・プラチナ・パラジウムは上昇、年末の下落から力強く回復
金:4455.39ドル(+37.39)<+0.85%>
銀:76.66ドル(+1.18)<+1.56%>
プラチナ:2288.67ドル(+68.82)<+3.10%>
パラジウム:1724.41ドル(+57.91)<+3.47%>
5日のNY貴金属市場では、金・銀・プラチナ・パラジウムは上昇しました。
金は金曜日の引け4329ドルから4360ドル付近で寄り付き、その後じわじわと上昇を続けました。米国によるベネズエラへの軍事行動という地政学的リスクの影響が懸念されましたが、週末を経て市場は比較的落ち着いた反応を示しました。早朝には4459ドルまで上昇し、金曜日の引けから130ドル程度の上昇となりました。年末のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の証拠金引き上げによる下落局面は終息し、本来の上昇トレンドに勢いが戻りつつあります。金は2025年に約63%上昇し、1979年以来最大の年間上昇率を記録しました。
銀は金曜日の72.62ドルから一時77.86ドルまで上昇しました。年末年始の大幅な下落は絶好の買い場となりました。中国では銀の輸出ライセンス制度が1月1日に発効し、精製銀の年間輸出量約1億2100万オンス(世界の取引量の60〜70%)が北京の許可制となりました。これは2010年のレアアース規制と同様の戦略で、銀が「戦略物資」として位置づけられていることを示しています。米国も銀を重要鉱物リストに追加しており、銀の戦略的重要性が高まっています。中国の小紅書(Xiaohongshu)ではUBS SDIC銀先物ファンドでの裁定取引が話題となり、同ファンドは資産価値に対して60%以上のプレミアムで取引され、年初来で187%上昇しました。上海と倫敦の銀価格のスプレッドは一時8ドル以上に拡大し、過去最大のプレミアムを記録しました。銀は世界的な供給不足が続いており、太陽光パネル、電気自動車、AIデータセンターからの産業需要が在庫を圧迫しています。2026年の目標価格として100ドルを予測するアナリストも増えています。
プラチナは2300ドルに迫り、年末の下落から大きく回復しました。2026年に向けて供給逼迫、中国需要の急増、緩和的な金融環境が長期的な見通しを支えています。欧州連合(EU)が2035年の内燃機関車販売禁止を撤回したことで、触媒としてのプラチナ需要が長期にわたって持続する見込みとなりました。さらに排出基準の厳格化により、触媒コンバーターに必要なプラチナとパラジウムの量が増加します。中国は世界のプラチナ地金・コイン需要の大半を占めるようになり、需要の中心地として台頭しています。プラチナ市場は2025年も約85万オンスの供給不足が見込まれ、3年連続の赤字となります。南アフリカでは電力制約やコスト上昇、投資不足により生産拡大が制限されています。UBSはプラチナの価格見通しを1オンスあたり300ドル引き上げ、2026年中に3000ドルに達する可能性があるとの予測も出ています。
パラジウムも1700ドルを回復しました。UBSはパラジウムの価格見通しも100ドル引き上げています。ロシアの大手生産者ノリリスク・ニッケルは、高リース金利によりガラスや化学メーカーがリースから直接購入に切り替えており、供給が一段と逼迫していると指摘しています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、年末の下落を経て価格が急回復しており、売却を検討される場合は引き続き好機といえるでしょう。
2026年01月05日 貴金属市況:2日のNY市場、金は続落も年末年始の激しいボラティリティを経て2026年スタート
金:4373.16ドル(-1.12)<-0.03%>
銀:73.51ドル(-0.38)<-0.51%>
プラチナ:2207.35ドル(+97.55)<+4.62%>
パラジウム:1685.75ドル(+49.75)<+3.04%>
2日のNY貴金属市場では、金・銀は小幅に下落、プラチナ・パラジウムは上昇しました。
金は取引前半、地政学的リスクの高まりを受けて買いが先行しましたが、米長期金利の指標である10年債利回りが上昇に転じると、利息を生まない資産である金に売り圧力がかかり、取引後半はマイナス圏で推移しました。中心限月2月限は前営業日比11.5ドル安の4329.6ドルで取引を終えました。2026年最初の取引週は一時4400ドルまで上昇しましたが、週末の終値は4329ドルとなりました。
年末年始の貴金属市場は歴史的な乱高下となりました。クリスマス明けの12月26日に金は歴史的高値4549.71ドルを記録しましたが、その直後から利益確定売りが広がり、12月31日には4273ドルまで急落しました。高値からわずか5日間で270ドル以上の下落です。この急落の主な要因は、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が3日間で2度の証拠金引き上げを実施したことです。12月30日の発表では、金、銀、プラチナ、パラジウムの各契約について証拠金を引き上げました。これは市場のボラティリティに対する適切な担保カバレッジを確保するための措置とされています。証拠金引き上げにより、トレーダーはより多くの資金を担保として差し入れる必要があり、レバレッジの使用が制限されます。年末という時期的な問題もあり、短期投機家の多くはロングポジションを決済せざるを得ない状況に追い込まれました。
銀は80ドルを突破する歴史的な高値を記録した後、急落しました。週初めに85.85ドル近辺まで急騰しましたが、その後数時間で約15ドル下落し、70ドル台前半まで下げる場面がありました。水曜日には1日で6%以上の下落となりました。金と銀は2025年に1979年以来最大の年間上昇率を記録しました。金は年間約63%上昇し、銀は約140%上昇しました。アナリストは、銀の2026年の目標価格として100ドルを予測しています。
中国の銀市場では極端な動きが見られました。中国唯一の純粋な銀ファンドであるUBS SDIC銀先物ファンドは1日の上限である10%の下落を記録し、ファンドマネージャーは「持続不可能な」上昇について警告を発しました。上海で取引される銀先物は年間約128%上昇しており、同ファンドは年間約220%上昇しました。銀の現物プレミアムは、太陽光パネル、電気自動車、AIデータセンター、電子機器からの産業需要が旺盛な一方で在庫が減少しているため、極端な水準に達しています。銀の在庫は過去最低水準にあり、供給不足のリスクが高まっています。
プラチナとパラジウムは年末年始の下落から大幅に回復しました。12月30日にはプラチナが12%以上、パラジウムが10%以上下落しましたが、その後急速に値を戻しています。UBSはプラチナの価格見通しを1オンスあたり300ドル引き上げ、パラジウムも100ドル引き上げました。プラチナ需要については、欧州委員会が2035年の内燃機関車販売禁止を緩和する方針を示したことが追い風となっています。電気自動車の普及が当初の想定より遅れているため、触媒としてのプラチナ需要が長期間にわたって堅調に推移するとの見方が強まっています。
週末の3日土曜日には、米国によるベネズエラへの軍事行動とマドゥロ大統領拘束のニュースが伝わりました。この地政学的リスクの高まりは、週明けの貴金属価格を押し上げる要因となっています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、年末の下落を経ても依然として歴史的に高い水準が維持されています。売却を検討される場合、現在の価格水準は引き続き好機と言えるでしょう。
2025年12月23日 貴金属市況:22日のNY市場、金・銀・プラチナが相次いで史上最高値を更新
金:4461.60ドル(+59.73)<+1.36%>
銀:69.26ドル(+0.30)<+0.44%>
プラチナ:2154.30ドル(+108.30)<+5.29%>
パラジウム:1796.50ドル(+6.50)<+0.36%>
22日のNY貴金属市場では、すべての貴金属が上昇しました。
金は前日の4337ドルから終日上昇を続け、午前中には10月21日につけた歴史的高値4381ドルを突破しました。午後には4400ドルを超え、その後も上昇が続き、一時4448ドルに達しました。前日比で約22.8ドル上昇し、中心限月の清算値で史上最高値を更新しました。この上昇の背景には、米国による追加利下げへの期待と、米国とベネズエラをめぐる軍事的緊張の高まりによる地政学的リスクへの警戒感があります。市場では2026年に2回の利下げが見込まれており、低金利環境は利息を生まない資産である金への需要を高めています。
円建て金も歴史的高値を更新し、22499円に達しました。日本の長期金利上昇と円安進行により、円建て金属価格は軒並み歴史的高値圏で推移しています。日本の10年長期金利は2%を超え、30年国債は3.423%と過去最高の水準に達しました。これは日本の長期国債が売られていることを示しており、財政政策への不安から海外投資家が円売りを強めていると見られます。
銀は史上最高値69.23ドルまで上昇し、年初来で約138%の上昇となりました。金が約67%の上昇にとどまるのに対し、銀の上昇率は2倍以上となっています。FRBの利下げ期待、供給の逼迫、地政学的リスクの高まりが安全資産への需要を押し上げています。特にイラン・イスラエル間の緊張と、米国がベネズエラ沖で石油タンカーを拿捕するなど、週末の地政学的な動きが月曜日の急騰を引き起こしました。市場アナリストは銀の次の目標価格として69.45ドルから70.70ドルを予測しており、67ドルが重要なサポートラインとなっています。投資家調査によると、2026年末には銀価格は80ドルに達するとの予測が示されています。
プラチナは月曜日に4.6%以上上昇し、2000ドルの大台を突破して2054ドルまで上昇しました。これは2008年以来17年ぶりの高水準です。その後も上昇を続け、一時2139ドルの高値をつけました。今月だけで18%上昇し、年初来では約125%の上昇となっています。この急騰の要因として、欧州委員会が2035年の内燃機関車販売禁止を緩和する方針を示したことが挙げられます。EUは排出削減目標を100%から90%に変更し、内燃機関車やハイブリッド車の販売継続を認める方針です。電気自動車の普及が当初の想定より遅れているため、触媒としてのプラチナ需要が長期間にわたって堅調に推移するとの見方が強まっています。UBSは先週、プラチナの価格見通しを1オンスあたり300ドル引き上げました。さらに、中国での需要が急増しており、中国は現在世界のプラチナ地金・コイン需要の64%を占めています。これは2019年の11%から大幅に増加しています。広州先物取引所では11月27日にプラチナとパラジウムの取引が開始され、中国の投資家による旺盛な需要が価格上昇を後押ししています。プラチナ市場は2025年に85万オンスの供給不足が予想されており、これで3年連続の供給不足となります。世界の生産量の70~80%を占める南アフリカでは、鉱山の操業上の問題や労働コストの上昇により生産が制約されています。市場アナリストは、プラチナ価格が2500ドルに向かう可能性を指摘しています。
パラジウムは1781ドルまで上昇し、3年ぶりの高値近辺で推移しています。11月20日から31%上昇という驚異的な上昇を続けています。ロシアの生産者ノリリスク・ニッケルは、高いリース金利により化学・ガラスメーカーの一部がリースから直接購入に切り替えたことで、供給がさらに逼迫していると指摘しました。UBSはパラジウムの価格見通しを100ドル引き上げました。ただし、プラチナ価格がパラジウムより大幅に高い状態が続けば、自動車メーカーがガソリン車の触媒にパラジウムへの代替を進める可能性も指摘されています。現在、パラジウムはプラチナより約250ドル安い水準で取引されています。
投資家調査によると、2026年の貴金属価格は金が5136ドル(18.4%上昇)、銀が80ドル(21.3%上昇)に達すると予測されています。地政学的要因が引き続き価格の主要な推進力となる見込みですが、その影響力はやや弱まり、政府債務や金融政策の重要性が高まると見られています。
金銀パラジウム合金の歯科金属をお持ちの方にとっては、極めて好ましい市況環境が続いています。特にプラチナが17年ぶりの高値、銀が史上最高値を更新しており、売却を検討される絶好のタイミングと言えるでしょう。






